目次

  1. 少年とドラゴン
  2. 「はみ出し者」同士の友情を何故描いたのか?
  3. 「共依存」という言葉
  4. ラストの考察

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少年とドラゴン

のっけから焼かれた村と思しき場所で、10歳にもなっていないであろう少年が身長の倍以上はある武器を手に逃げ回ってます。武装した兵士に追われこづかれても怒鳴り返す胆力の主ですが、追い詰められて水場へ落下。そこで何者かに封印された存在を見つけます。「笑わせてくれた」「自分と同じ」と認識したのか封印を解いてやるのですが・・・。現れたのは全身銀色のうろこに覆われ炎を吐くドラゴン。しかし少年には一切危害を加えず。助け合いながらあてどのない旅に出るように飛び回るのでした。

「はみ出し者」同士の友情を何故描いたのか?

少年は戦災孤児なのか、武器を奪い取ってでも生きようとする身。誰も彼を守ってくれる者はおらず、敵兵(自国の兵士の可能性すらあります)から槍を突き付けられる立場。そしてドラゴンは封印されていました。その封印が何者によるものか。両者のバックボーンはまるで描かれません。「生意気で目障りな小僧」「封印しなくてはならない存在」と認識されている(と思われる)、いわばはみ出し者同士なのです。

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「その方が感動的だろ?」という分かりやすくも打算的な考えでないことは明白。歌詞を見る限り歌われているのはごく単純ともいえる感情と、友情。「キミが必要」ということを分かりやすく描くため、敢えてはみ出し者同士を「友達」設定にしたのかもしれません。ごく些細(?)なことで友情が生まれることがある、とのメッセージもあるでしょう。

「共依存」という言葉

ただ、PVを見ていると何だか「閉鎖的な友情」にも見えるんですよね。「お互いがいればいい」「自分たちを必要としない世界には何も求めない」みたいな。だからお互いを守る。どう見てもかないっこない相手にだって立ち向かう。「キミが必要」というよりも「キミしかいない、失いたくない」という印象を受けるシーンもあります。何より、彼らを迫害する兵士、ユニコーン、神と思しき巨大な手は皆無機質、或いは敵愾心を持っているかのように描かれていました。どこか排他的(というより、邪魔する奴には歯向かう)な印象を与えもするんです。

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二度目の「武器窃盗」シーン。この時少年は泣いてました。直前のシーンで、ドラゴンが眠っている少年を置いて飛び去ったのです。冒頭では兵士に怒鳴り返してた少年が、今度は観念したように目を閉じて、そこにドラゴンが現れて・・・。助けてくれたドラゴンに対し、少年は「もうどこにも行かないでね」と言っているよう。

ラストの考察

といっても、少年が殺された時のドラゴンの怒りのシーン。文字通り身を削り、死体さえ守ろうとするさまは「共依存」という言葉がちらついても泣けてきますし、「友情」を体現してもいます。文字通り命がけの献身。彼らの胸中に何があったのか。邪推するのは野暮というものかもしれません。あなたは、どう思いますか?