目次

  1. あらすじ
  2. ゲームのような戦争と、実感のない殺人
  3. ドローンの欠点は殺すor殺さないの選択しかできないこと
  4. まとめ

あらすじ

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アメリカ空軍に所属するトミー・イーガン少佐(イーサン・ホーク)は、ラスベガスの基地にあるコンテナにいながら、コンピューターで無人機ドローンを遠隔操作し、遠く離れた異国の地の爆撃を行っている。任務が終われば郊外の自宅に戻り、妻のモリー(ジャニュアリー・ジョーンズ)と子供たちと一緒に過ごすのがトミーの日常だった。

出典: MOVIES.YAHOO.CO.JP

ゲームのような戦争と、実感のない殺人

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ドローンを戦場に投入すれば、確かに被害は最小限に抑えられるのでしょう。しかし、本当にそれは良いことなのか。指を少し動かすだけで人が殺せるという事実は、人の持つ倫理観を必ずや狂わせる。まるでゲームのボタンを押すように人を殺してしまえるのは本当に怖いこと。かといって戦場に人を送り込み、殺人の感触を生身に刻むのもまた酷というものなのでしょう。何が正しくて何が間違っているのか。

ゲームのような戦争が本当に実現してしまっています。現実感がひどく乏しい。見方によっては、テレビゲームの戦争の方がリアルかもしれません。リアルに過ぎる現実は、時に現実逃避を引き起こします。作品の中にあるように、そのうちゲームセンターにいる人間が兵士としてドローンを操る時代が日本にも来てしまうかもしれないと思うとぞっとしました。

ドローンの欠点は殺すor殺さないの選択しかできないこと

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ドローンはミサイルを撃つか撃たないかの選択ができず、臨機応変な対応は望めません。その点が作品内で描かれていました。ドローンだけで全ての悪事は消し去れないということなのでしょう。実行される悪事を画面越しで見ることしかできないクルーたちの心情を思うと、胸が痛みました。それでも最後には正義を貫く選択をしていたので、幾らか胸の痛みは和らぎましたが。

この映画は戦争のある側面を描くと共に、ドローンを操る人間の心理状態もきちんと描写しています。元パイロットの主人公が実感のない戦争に戸惑い苦悩する様は観ていてとても痛々しかった。そう思うと同時に、これが人間のあるべき姿なのだということも感じました。痛みの伴わない戦争は戦争でなく、虐殺と呼ぶのでしょう。これが現代の戦争の真実です。

まとめ

かなりシビアな映画でした。殺人シーンが多く、死体も上空からの俯瞰ではありますが少し登場します。しかし何が怖いって、それらの描写に全く恐怖がなく、淡々と描かれているところです。もしかしたら映画を観るのと同じような視点で、ドローンクルー達も画面の向こう側の死体を観ているのかもしれません。視聴者もまた彼らの仲間なのかもしれませんね。人知れず殺人に慣れてしまっている。ドローンを操縦できる素質があるのかもしれませんよ。