目次

  1. 夜王 鳳仙
  2. 地雷亜
  3. 高杉晋助
  4. 佐々木異三郎
  5. 坂田金時
  6. まとめ

銀魂に登場するキャラクターがいずれも「濃い」キャラであることは、以前別の記事で触れました。
それはメインキャラばかりでなく、ヒール(悪役)も同じです。

そして面白いなぁ、と感じるのは、当初極悪人としか思えなかった様なキャラでも、実は過去に深い心の傷を負っていたり、自分ではどうすることもできない宿命を背負っていたりする場合が多くて、心底憎みきれる人物が少ないことです。
ジャンプ本誌では物語はまだ進行中ですので、もちろんこの先「擁護する余地なし」なキャラが現れる可能性もあります。
が、割合的にはどのキャラも多かれ少なかれ何かしらの「同情できる」部分を持っていることは確かです。

夜王 鳳仙

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シリアスな長編「吉原炎上篇」に登場するヒール。
宇宙最強の戦闘種族「夜兎族」の一人で、花街吉原を事実上支配する「夜王」。
太陽の光を浴びることの出来ない宿命を帯びた鳳仙は、「太陽のごとくまぶしい」日輪(ひのわ)という吉原一美しい花魁を自分のもとに縛り付けるため、彼女の両足の腱を切るという残酷なことをしました。
光に恋いこがれながら最後は光に焼かれて死ぬ鳳仙。
しかし、死に際にはその日輪に優しく看取られ、「ただのおじいちゃん」として安らかな表情で息を引き取るのでした。

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地雷亜

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「紅蜘蛛篇」(=「地雷亜篇」)で登場する、かつての月詠の師匠。
その正体は非合法な薬の取引を仕切る凶悪な男。
彼はかつての愛弟子であった月詠を捕え、痛めつけ、殺そうとさえします。
月詠を救いに現れた銀時は彼に向かい、「お前に荷ごと弟子を背負う背中があるか!」(銀時は自分の恩師吉田松陽を想い、彼と地雷亞を心の中で比較した)と一喝。
しかし、地雷亜にはかつて自分の妹を人質として取られ、挙げ句の果て彼女に目の前で自殺されたという驚愕の過去がありました。
彼もまた鳳仙のように、最期は月詠に優しく看取られながら息を引き取ります。

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高杉晋助

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ヒールの中でも別格な存在。何故銀時に対して執拗な程の憎悪を示すのかが謎でしたが、それは攘夷戦争時代桂とともに敵方に捕えられた時、同じように捕縛されていた松陽先生を救うか、それとも自分と桂を救うかの二者選択を迫られた銀時が、松陽の首をはねた、そのことが理由だったことがわかってきました。
高杉の左目がつぶされたのはこの時。先生の首をはねた銀時に斬りかかろうとした高杉を、敵方のリーダー的存在である朧(おぼろ)が制止したのです。
高杉がその左目で最後に見たのは、声もなく目を見開いたまま一筋の涙を流す銀時の横顔でした。

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もとは同志としての絆で結ばれていた銀時と高杉。相性はけっして良かったわけではないようですが、攘夷を目指すものとして、そして松陽先生を慕うものとして、同じ方向を向いていたことは確か。
「皆のことを頼みますよ、銀時」と言い残した先生の言葉を守り、桂と高杉を救った銀時でしたが、そのせいで高杉からは抑える事のできない憎悪を向けられることになりました。
彼もまた、壮絶な過去の体験で心に大きな傷を負った、アンチヒーローです。

佐々木異三郎

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「バラガキ篇」で登場した、見廻組局長。「エリート」が口癖の、文武両道な人物ですが、感情が殆ど表に出ないため、何を考えているのか掴みづらいキャラです
彼もまた、見かけのひょうひょうとした態度の奥底に、かつて妻と生まれたばかりの娘を天導衆に殺されたという壮絶な過去を潜ませていました。
この時点で彼の中では、幕府も攘夷派も何もかもすべてをひっくるめて天導衆と対峙させ、全てを消滅させてしまおうという腹が決まったのだと思われます。

Sasaki isaburou mug

そうすることでしか、天導衆に対抗するすべはないし、妻と娘を護れなかった自分自身を許せない。
そして最終的には自分自身も消えてしまうことが佐々木自身の望みであることがわかってきました。
食えないエリート、という印象しかなかった佐々木ですが、ここへ来てぐっとキーパーソンとしての重みが出て来た感じ。
本誌ジャンプでのストーリー展開の行方が気になります。

坂田金時

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銀時が長く万事屋を不在にした時、新八たちが彼の代わりにと平賀源外に頼んで作らせた、銀時に見かけがそっくりのサイボーグに魂が宿り、新八や神楽、源外、その他かぶき町の全ての人達から銀時の記憶を奪って、自分が万事屋の新しいリーダー「万事屋金ちゃん」として君臨。
自分こそが物語の真の主人公となるため、「銀魂」という作品自体を消滅させようともくろんだのが「金魂篇」です。

この時のアニメは、実際のラテ欄での番組タイトルから「金魂」となっていて、本当に作品まるごと乗っ取られた体裁になっていました。

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しかし、かぶき町で唯一銀時の記憶をなくさなかった、たま(カラクリなので金時の催眠波が効かなかった)と定春(けものなので催眠波が効かなかった)の協力により、新八や神楽たちの記憶は戻ったのです。
そして、金時はたまの催眠波によって「自分が主人公になったアニメの夢」を見ます。

自分のアイデンティティを奪われ、殆ど自暴自棄になるまで追い込まれたのに、「またいつでも相手になってやるぜ」とひらひらと金時に手を振ってもといた場所に帰って行く銀さん。
その姿が爽やかでした。金時とこの先は「友」としてつきあっていってほしい、と思ったシーンです。

まとめ

天導衆の下で暗躍する朧や、彼らのトップに君臨する虚(うつろ)のように、まだ全貌がよく掴めないヒールが銀魂には存在します。
この先のストーリー展開が本当に気になりつつ、アニメの方の「性別逆転篇」にもワクワクするこのごろです。