主役とほうれん草を喰ったヒーロー ポパイ

「ポパイ」は水夫のポパイと恋人のオリーブ、そしてポパイの天敵である大男ブルータスの3人が繰り広げるコメディです。日本ではテレビアニメが1959年から1965年までTBSなどで放映され、最高視聴率33.7%を記録し、人気を得ました。

ポパイとは

水夫のポパイと恋人のオリーブ、そしてポパイの天敵である大男ブルータスの3人が繰り広げるコメディです。日本ではテレビアニメが1959年から1965年までTBSなどで放映され、最高視聴率33.7%を記録し、人気を得ました。再放送も数多くされています。

原作者 エルジー・クリスラー・シーガー

原作者のエルジー・クリスラー・シーガー(Elzie Crisler Segar 1894年12月8日 - 1938年10月13日)は、イリノイ州チェスターのミシシッピ河畔の町に生まれました。
「シンブル・シアター(ポパイ)」は、ニューヨーク・ジャーナルにて、1919年12月から連載され、好評を博しました。

実はベジタリアン漫画?

実はこのポパイ、「全米ベジタリアン協会」という組織の宣伝キャラクターとして生まれたという説があります。菜食主義を広めるには多くの人々に親しまれるキャラクターが一番、という理由で採用されたのだとか。
ポパイといえば、ほうれん草の缶詰を食べてパワーアップするというのが有名ですが、漫画版ではほうれん草ではなく、キャベツを丸ごと1個食べていました。しかし1933年にアニメ化される際、「キャベツでは大き過ぎで、持ち歩くのは不便。どこから入手するのか分からないし、隠し持つには無理がある」との理由からホウレンソウの缶詰になったとのこと。
それまでアメリカにはホウレンソウの缶詰は売っておらず、このアニメが人気になったために作られたそうなのですが、販売はそれほど伸びなかったらしいです。

主役食いしたセーラーマン

1919年12月、連載開始当初のシンブル・シアターは、オリーブ・オイルとその恋人のハロルド・ハムグレイビィ、そしてオリーブの兄カスター・オイルが主役のコメディ漫画でした。
ポパイはなんと他のキャラよりも10年も遅れて初登場します。1929年、ハムグレイビィとカスターが「頭をなでると幸運が舞い込む」雌鶏を使って、ギャンブルで大金を得ようと企むという回で、インチキカジノのある島への航海のために雇った船員がポパイでした。
この時カジノの用心棒からの銃撃をかわすために、ポパイが雌鶏の頭を撫でたことが、ポパイの「不死身」の原点らしいです。この「何をしても死なない」というユニークな水兵は、読者の人気を博し、一躍レギュラーキャラクターとなります。そしていつの間にか、ハムグレイビィの主役の座と、その恋人オリーブを奪い去ってしまうのです。

主な登場人物・キャラクター

ポパイ

水兵のセーラー服姿で、ひしゃげた顔をしている小男。いつも口にパイプをくわえ、両腕にはイカリの入れ墨を入れています。困った時の口癖は「なんてこったい!」。
恋人オリーブを巡りいつもブルートとトラブルを起こしますが、腕力では敵わず、缶詰のほうれん草を食べて超人的なパワーを発揮し、ブルートをやっつけます。

オリーブ

ポパイの恋人。
のっぽで痩せっぽちだが気が強い。
ポパイが頼りない態度をとると、ブルートへ浮気することもあります。
彼女も缶詰のほうれん草を食べるとパワーが出せ、ポパイの代わりに危機的状況を打開したこともあります。

ブルータス

ポパイの同僚の水兵でライバル。身長2メートルを超えるヒゲ面の大男。腕っ節の強さはポパイ以上。
オリーブに惚れており、腕力でポパイを圧倒しますが、最後には必ずポパイにやられます。
またアメリカでは、ミッキーマウスの愛犬「プルート」に名前が似ていて、誤解を招くということから「ブルータス」と呼ばれるようになりました。

動画

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