2016年大河ドラマ「真田丸」初回放送雑感

筆者は特に「歴女」というわけでもないのですが、今回のNHK大河ドラマ「真田丸」には、ちょっとばかり個人的な思い入れもあって、最近の大河ドラマとしては珍しく初回からがっつり鑑賞しました。
戦国武将の中でも人気度で必ず上位に上がってくる真田幸村。2016年の大河はその真田幸村役に堺雅人を配し、その周囲は大河らしい豪華なキャスティングで固められています。

この題字は挾土秀平(はさどしゅうへい)氏が、用意された壁を一気に削り取って創り上げたもの。なんと一回でOKが出たそうです。

我らが主人公・真田信繁は、決して天下人ではありません。天守閣の高みから、天下を見下ろそうとはしませんでした。
あくまでも、故郷である信州や上州の大地に根ざし、幽閉の身になっては紀州の大地に親しみ、さらには大坂の大地に砦を築き戦いました。
私たちのドラマも、信繁と同じく低い目線から、大地の目線から描いていきます。

大地との対話の中から、挾土秀平さんによって生み出された題字。この力強い文字を道しるべとして、我々は“真田丸”の物語を紡いでいきます。

※題字に使用した土は、挾土さんが暮らす飛騨高山の赤土。赤は、真田の赤備え(赤い甲冑)をイメージ。左官で使用する鏝(こて)で、赤土に文字を書いていただいた。」

出典: www.nhk.or.jp

www.nhk.or.jp

ドラマとちょっとだけ個人的なつながりが…

初回放送で、真田信繁(幸村)の父、真田昌幸(通称・安房守)が城主であった岩櫃城(いわびつじょう)というのが終わり頃出てきました。
実はこの岩櫃城のすぐ下あたりに筆者の義母の実家があったというちょっとしたご縁があり、それで今回の大河にはいつもとは異なる興味がわいたわけです。
ちなみに岩櫃城は現在の群馬県吾妻郡東吾妻町、岩櫃山の東側に建っていました。

監督 三谷幸喜氏

三谷氏らしい、思わず「くすっ」と笑ってしまうような人物描写が随所に見られます。
戦国時代なのに、その言葉遣いはあり?とふと思った箇所もありますが、これからどういうスタンスで物語が展開していくのでしょうか。

初回では特に、信繁の母がおよそ戦国武将の妻らしくない、今の時代のおばさんか?と思うような俗っぽさを持つキャラとして描かれており、かなり笑えました。

真田信幸・真田信繁兄弟

主人公の信繁に関しても、主役堺雅人自身のキャラの影響もあるのかもしれませんが、初回ではまるで現代劇のくったくのない青年みたいな感じに描かれていました。

そして信繁の兄、大泉洋が演じる真田信幸が対照的にもう少し引き締まった感じで描かれていたのが面白かったです。

信繁の父・真田昌幸

二人の父、真田昌幸を演じる草刈正雄は、以前やはり大河で信繁を演じたことがありました。今回はその父役ということで、どんな演技をしてくれるかが楽しみです。

演技が光った武田勝頼役・平岳大(ひらたけひろ)

初回で特に印象に残ったのは、武田勝頼を演じた平 岳大(ひらたけひろ)。偉大な父、武田信玄亡きあとの武田家最後の当主として凛としながらも、滅びの道をたどる哀れがしっかりと伝わる演技でした。
この方、平幹二朗・佐久間良子という名優の息子さんだそうです。さすが血筋は争えないものですね。

一方で、それまで勝頼を支えてきた家臣でありながら土壇場で織田方に寝返る小山田信茂を演じた温水洋一さんの演技も、小物感が光って(でも裏切る側の悲哀もしっかりと表現されていた)いたと思います。

ナレーションは、有働由美子アナウンサー。
「アサイチ」のキャスターとしても人気の有働アナウンサーの声が、これから1年間日曜の夜にも聞かれます。

主要キャストの紹介

真田家
真田信繁(さなだ のぶしげ) 堺雅人
真田信幸(さなだ のぶゆき)大泉洋 信繁の兄
松(まつ)木村佳乃 信繁の姉 小山田茂誠の妻
真田昌幸(さなだ まさゆき)草刈正雄信繁の父 通称は安房守(あわのかみ)
薫(かおる)高畑淳子信繁の母 昌幸の正室
とり 草笛光子昌幸の母 信繁の祖母
矢沢三十郎頼幸(やざわ さんじゅうろう よりゆき)迫田孝也 真田家一門衆
きり 長澤まさみ
梅(うめ)黒木華
真田信尹(さなだ のぶただ)栗原英雄
こう 長野里美
矢沢頼綱(やざわ よりつな)綾田俊樹
真田家臣 高梨内記(たかなし ないき)中原丈雄 真田昌幸の側近
佐助(さすけ)藤井隆 真田家に仕える忍
堀田作兵衛(ほった さくべえ)藤本隆宏
与八(よはち)今野浩喜

武田家
武田勝頼(たけだ かつより)平岳大 甲斐武田家の当主
穴山梅雪(あなやま ばいせつ)榎木孝明 武田家一門衆筆頭
小山田信茂(おやまだ のぶしげ)温水洋一 武田家親類衆
小山田茂誠(おやまだ しげまさ)高木渉 小山田信茂の配下 信繁の姉・松の夫
跡部勝資(あとべ かつすけ)稲荷卓央 武田家家老筆頭
武田信玄(たけだ しんげん)林邦史朗
木曽義昌(きそ よしまさ) 石井愃一
春日信達(かすが のぶたつ)前川泰之
室賀正武(むろが まさたけ)西村雅彦
出浦昌相(いでうら まさすけ)寺島進
小山田八左衛門(おやまだ はちざえもん)八田浩司

徳川家
徳川家康(とくがわ いえやす)内野聖陽 東海地方を治める戦国大名
阿茶局(あちゃのつぼね)斉藤由貴
本多正信(ほんだ まさのぶ)近藤正臣
稲(小松姫)(いな〈こまつひめ〉)吉田羊
本多忠勝(ほんだ ただかつ)藤岡弘、
服部半蔵(はっとり はんぞう)浜谷健司
石川数正(いしかわ かずまさ)伊藤正之

北条家
北条氏政(ほうじょう うじまさ)高嶋政伸 関東地方を治める戦国大名
板部岡江雪斎(いたべおか こうせつさい)山西惇
北条氏直(ほうじょう うじなお)細田善彦

上杉家
上杉景勝(うえすぎ かげかつ)遠藤憲一 越後国の戦国大名
直江兼続(なおえ かねつぐ)村上新悟

織田家
織田信長(おだ のぶなが)吉田鋼太郎 天下に空前の版図を築いた戦国大名
滝川一益(たきがわ かずます)段田安則
織田信忠(おだ のぶただ)玉置玲央
明智光秀(あけち みつひで)岩下尚史
長崎元家(ながさき もといえ)松田賢二

豊臣家
豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)小日向文世
茶々(ちゃちゃ)竹内結子
北政所(きたのまんどころ)鈴木京香
千利休(せん の りきゅう)桂文枝
加藤清正(かとう きよまさ)新井浩文
石田三成(いしだ みつなり)山本耕史
大谷吉継(おおたに よしつぐ)片岡愛之助
片桐且元(かたぎり かつもと)小林隆
豊臣秀頼(とよとみ ひでより)中川大志
豊臣秀次(とよとみ ひでつぐ)新納慎也
小早川秀秋(こばやかわ ひであき)浅利陽介
大蔵卿局(おおくらきょうのつぼね)峯村リエ

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