目次

  1. あらすじ
  2. 原題は「PARTS PER BILLION」で、邦題はどうしてこうなった?
  3. 劇的な展開はなく、人々はゆっくりと終焉と向かう
  4. まとめ

あらすじ

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近未来、紛争地域で生物兵器が使用されたことで感染症が世界中に広がっていた。妻のミア(ロザリオ・ドーソン)を教育機関に通わせて小説家を目指してきたレン(ジョシュ・ハートネット)は、そんな生活に苦悩していた。ミアの顧客であるアンディ(フランク・ランジェラ)は、感染症を引き起こした生物兵器開発に携わったことを悔やみながら余命わずかな妻エスター(ジーナ・ローランズ)と向き合っていた。さまざまな者たちが抱える苦悩や絶望が大きくなる一方で、人類滅亡の時も間近に迫り……。

出典: MOVIES.YAHOO.CO.JP

原題は「PARTS PER BILLION」で、邦題はどうしてこうなった?

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まず言っておきたいのが、この映画の内容はさほど悪くはないということ。病原菌に蝕まれ、死にゆく街に住む数組の男女を描いた今作なのですが、演出や展開自体はとても静かなもので、終焉を迎える前の、あるいは台風の真ん中に身を置いたような、そんな静けさが全編に渡って漂います。ではなぜこの作品がとんでもない駄作と化してしまったのか、それは邦題を決める際に起きたターゲット選定のミスのせいでしょう。

この映画、設定だけ見れば確かにパニックモノですが、内容を見るとそれとは全く趣が違い、むしろ真逆のテイストを醸し出しています。つまり、パニックモノを期待してこの映画を手に取った人にとってこれは期待を大きく裏切るような作品であり、その理由は邦題にあるのです。実は私もパニックモノを想定して借りたのですが、中身を見てビックリ、パニックモノとは似ても似つかない展開が続きます。邦題のいい加減さに、改めて憤りを感じました。

劇的な展開はなく、人々はゆっくりと終焉と向かう

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病原体が蔓延した世界を舞台にはしているものの、人々の逃げ惑う様子や荒廃した街の描写はあまりなく、ほぼ全シーンに渡って男女が気持ちを通わせるような展開が続きます。これを見て私が真っ先に思い浮かべたのは、伊坂幸太郎の「終末のフール」という小説でした。舞台や展開などはかなり違いますが、根本には似たようなものが巡っているような、そんな気がします。世界の終わりって、きっとこんな風に静かなんだろうな。

ただ、地味な作品であることは確かです。もはや恋愛映画といっても良いくらいの描写が続き、かつスリリングな展開は皆無ですので、割と眠くなったりします。しかし、ゆったり宙を漂うような、なんとなく現実から離れてみたいときは丁度良い作品なのかなと思います。まあ邦題のせいでそれを求めているような人がこの作品を手に取ることはほぼないでしょうが。

まとめ

この映画で、改めて邦題の付け方のひどさを実感しました。それならいっそのこと原題のままで出せば良いのに、という感じです。まさかタイトルを付けた人が映画を観ていないということはないと思いますが、そう考えたくもなる邦題。もう映画を観ている最中もそればっかり考えてしまって、なんだか損した気分です。どんなにマイナーな映画でももっとましなタイトルを付けてほしいものですね。