目次

  1. 『どろろんぱっ!』(室山まゆみ)
  2. 『るくるく』(あさりよしとお)

『どろろんぱっ!』(室山まゆみ)

『あさりちゃん』の室山まゆみさんの作品です。表紙絵のオバケ小野小町(おの・こまち)を成仏させるため人間界にやってきた天使のアンジーですが、なまじ100年も成仏せず幽霊暮らしを満喫している小町と能無し天使とでは勝敗は明らか。

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小町の居候先である大福寺家(というか、小町の住んでいる家に大福寺一家が越してきた)の一人娘あんこが主人公なのですが、小町がほぼ唯一恐れているのは「お数珠」。ということで、お数珠をもらうため、あんこの祖父が住職を務める「大福寺」に小坊主として潜入するのです。天使なのに。

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小坊主スタイルが板についてます、アンジー。天使ですが。

で、クリスマス話。近所の子も集めクリスマスパーティをやることになったのですが・・・「お寺は広いから、あそこでやろう」ということに。アンジーは反対します。理由は言わずもがな。「キリスト教の行事を寺でやるなんて!」ということです。天使の癖して寺で修行している身で言いますか。しかし、あんこの祖父藻奈寛(もなかん)和尚は「日本のクリスマスは、大概子供の遊び」と寛大にも許してくれました。

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ケーキ食べてごちそう食べてプレゼント交換して・・・それが日本の子供のクリスマス。

早速飾りつけやツリーの位置なんかを決めるのですが・・・「修行の成果」であるお数珠がもう少しでもらえそうだったアンジーが調子に乗ってとんでもないことをしてしまうのでした・・・。悪気がない分余計にたちが悪い、というより「ダメだと思っていたことが許されて」ちょっと気が緩んだ部分もあるんでしょう。

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あんまりアンジーが「使えない」んで代わりに派遣された、優秀な天使。彼女も負けるんですけどね。

『るくるく』(あさりよしとお)

信心を忘れ悪事をなす人間が増えたため、地獄は魂でいっぱい。そこで、地獄の「姫」はるるくこと瑠玖羽(るくは)が悪魔たちを引き連れてボランディアをしたり、人々を救うために奮闘したり・・・。

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盲目的に「神」「正義」を口にしてそれを人間に押し付ける天使と、「居候してるから」と主人公六文の家に金を入れるためバイトをする悪魔たち。天使と悪魔の価値観、宗教観念その他が引っくり返ってしまいそうな作品ですが、この話にも「クリスマス会」はありました。

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天使も出てきます。右は悪魔の「ブブ」。かなり位の高い悪魔です。他に人間には「人間」に見えているようです。

六文の幼馴染で大家の娘、数(かずえ)が六文を「自分だけのおもちゃ」(歪んだ恋愛感情かどうか分かりませんが)のためプレゼントを用意。しかし、聞きだした「プレゼント」はるくがほしがっていたもの。「何がほしいのか」単刀直入に聞くと、返った答えは「手袋」・・・なんですが。

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るくと一緒に手作りの手袋を作るのです。しかしそこはあさり漫画。「手編みのを・・・」なんてことにはなりません。「手作り感」を出したかったのか、単に金がなかったのか、動物(バフォメット?)の生皮を剥いで(本人了承済み。普通に帰っていきました)、「なめす」、つまり柔らかく作業に。でも道具も金もないからと「縄文人スタイル」を選ぶのでした・・・つまり、ひたすら噛む。数も「負けるか!」とばかりにものすごい形相で噛み続けます。で、ブブが一言。「人間って悪魔の鋳型」いやホント、ロマンもへったくれもない展開です。

何か人間ではないものが絡んだ話ばかりになってしまいましたが、もともとは宗教的な行事。『るくるく』の方で、ブブが現代日本のクリスマスを揶揄するようなことを言っており、あさり漫画を知る人には「さすが」となります。『どろろんぱっ!』の方は軽い教訓にもなってますし、ギャグ漫画のクリスマス話は一筋縄じゃいかないんですね。