目次

  1. スンノケシ王子誘拐シーン(『ブリブリ王国の秘宝』)
  2. 「願い」の代償(『ブリブリ王国の秘宝』)
  3. ス・ノーマン・パー(『ヘンダーランドの大冒険』)
  4. みさえとヒロシが!(『ヘンダーランドの大冒険』)
  5. 連れ去られた大人たち(『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』)
  6. 追い詰められた子供たち(『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』)
  7. 「子供化」した「親」(『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』)

スンノケシ王子誘拐シーン(『ブリブリ王国の秘宝』)

ブリブリ王国の王子、スンノケシ。今作の敵、ホワイトスネーク団により、「秘宝の秘密を握る」として連れ去られるのですが、その誘拐シーンがまず怖い。決行時間は深夜。5歳の子ならぐっすり眠っている時間ですね。誘拐する戦闘員たちは皆、冗談みたいな顔のコスチュームに身を包んでいるのですが、実力は折り紙つき。警備兵を倒してサクサクッと王子の寝室に侵入。王子がガスか何かをかがされて意識を失うさまを、バタバタと上下する足だけで表現しているのです。痙攣したように動かなくなるさまが何か怖いです。

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左がスンノケシ王子。中身は優しく礼儀正しい子です。

部屋のかわいらしさ、戦闘員のコスチューム、王子の寝相の悪さ・・・からの落差。寝相が悪い(布団をはいだら、頭があるべき部分に足があった)のは、先の描写を入れる(わざわざ足を出させる)ためだったんでしょうか。悲鳴を上げる間もなく気絶した王子を抱え、これ見よがしに脱出する戦闘員も怖いです。

「願い」の代償(『ブリブリ王国の秘宝』)

ホワイトスネーク団のボス、アナコンダ伯爵の野望は遺跡にある「魔人」を呼び出し、願いをかなえること。ですが、魔人の眠る「壺」は二つあり片方はしんのすけの願いを叶えるべく小宮悦子アナウンサーのサインを求めテレビ朝日へ。もう一つの壺で魔人に願いを叶えてもらうのですが・・・。

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人じゃなくなっちゃいました。しかも最後がさらに恐ろしいという・・・。

ス・ノーマン・パー(『ヘンダーランドの大冒険』)

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完全にかわいいキャラじゃないのも、またいやなツボついてきます。雪だるまの癖に。

一見すると雪だるま。のっけから怪しさ全開ですが、この姿のまま幼稚園にやってきて、「教育実習生」だと言い張り、職員たちには偽の書類で信じ込ませます。しんのすけに脅しをかけたり・・・姿も含め、ところどころコミカルな分余計怖いキャラです。ある事情でしんのすけの家にまで押しかけてきますし。彼の正体に気づいている分、しんのすけも見ている側もみさえとヒロシに「気づけ!!追い返せ!」という気分になります。

みさえとヒロシが!(『ヘンダーランドの大冒険』)

遠足でやってきた遊園地「ヘンダーランド」から、しんのすけ一家に招待券が。この遊園地の裏を知ってしまったしんのすけ。みさえとヒロシが顔だけ似せた「ロボット」にすり替えられてしまいました・・・「親が異質の何かに変えられる」・・・トラウマになったお子さんも多いんじゃないでしょうか。

連れ去られた大人たち(『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』)

「ノスタルジー」をうたい文句に「20世紀博」なるテーマパークが開幕。何が怖いって、「大人」たちの浸りぶりです。しかも、中身が完全に「子供化」!最終的には皆トラックに乗せられて、追いすがる我が子相手に「昭和のギャグ」で返す体たらく。この時の表情が、冷めたというよりも「自分の子」どころか知らない相手を見るような目つきなのです。「楽しいところに行くんだから、邪魔しないで」と、遠足に行く子供のような気分なのでしょうか。

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追い詰められた子供たち(『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』)

コンビニなどを「縄張り」にして、食料を独占するなど切羽詰った子供たちの姿は痛々しいです。「仲良く分けよう」なんて悠長なことを言っていられる状況じゃないし、ロクに道徳観念も備わっていないような子供のこと。ギャグタッチで描かれていましたが、食料調達のシーン、結構焦ります。トドメはいきなりの停電。守ってくれる、安心させてくれる「大人」がいない中、しんのすけたちが立ち上がることに。「子供の強さ」が光る作品でもありました。

「子供化」した「親」(『嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国』)

「20世紀博」でようやく見つけた「父」ヒロシは、万博で月の石を見たいと泣いてせがむ「子供」になっていました。しんのすけによる「父ちゃん」と必死の呼びかけも分からず「変な子」呼ばわり。そして自身の父母に助けを乞うのです。完全に「子供」になってしまったヒロシ、かわいいけどショッキングです。

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体まで「子供」になってしまった「父」を救うため

この後に続くシーンに涙した人は多いはず。親子関係が逆転したかのようなしんのすけの語りかけが優しい・・・。

トラウマ、というより恐怖心を煽るだけでなく泣かせどころもしっかりあって、少しも押しつけがましくないのが『クレしん』映画のいいところかもしれませんね。あらゆる感情を刺激する『クレしん』映画は今後どう進化するのやら?