ノラガミ10巻の内容まとめ ②

引き続き、漫画「ノラガミ」の大まかな流れと感想をまとめています。黄泉編完結・父様の正体など、「ノラガミARAGOTO」の第10話以降に関する内容が含まれていますので、アニメ派の方はネタバレ要注意です。

10巻収録話について

36話 呪縛
37話 君の呼ぶ声
38話 約束したから
39話 コレマデとコレカラ

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※ 「(括弧)」や”(クォーテーション)”内の文章はノラガミ10巻からの引用となります。

第37話 君の呼ぶ声

《引用元》ノラガミ10巻より

電柱に隠れていた子供は雪音の声掛けで姿を現し、小福に耳打ちしながら何かを伝えます。
それを遠目で見ていた囷巴によると、子供が何者かは分からないがおそらくあの方も神だろう、との事。
用が済んだようで、その場から姿を消した子供に対して頭を下げる小福の様子からして
結構お偉い神様だった様ですが、最後まで名前は明かされませんでした。

場面は打って変わって黄泉の方へ。
イザナミに捕らえられ、身動きのできない夜トを見た毘沙門は、イザナミには勝てない事を悟りながらも夜トさえ救出できれば良い、と考えを改めて攻撃を仕掛けていきます。
しかし、場はイザナミの統べる黄泉であり、いくら毘沙門が武神だからといっても不利なのには変わりありません。
兆器を奪われ黄泉の化物に覆われていく毘沙門天。
それを見て未だ抵抗を続ける夜トですが、あくまで緋はなだめます。
父様は1本目の言の葉を『持ち帰った』。だから術師なのだ、と。

同時刻、地上では小福が先程の子供の神から聞いた事をほかの者に話していました。

「本当の名前を呼んであげて」

それが黄泉返る唯一の方法なのだそう。
そしてそれができるのは神でもなく、死者(神器)でもなく、人だけ。
ひよりは急いで夜トの名前を叫びます。

それと同じ事を緋から聞いた夜トは、先程まで言っていた彼女の言葉が気休めで無い事を確信しますが、

「だから言ったでしょ 父様が助けてくれるって」
「父様は人間だし、夜トの真名も知ってる」

と緋色に言われ、何とも言えない顔になります。
まぁ、これから縁を切ろうと思っている人物に助けてもらうというのは、
得策ではありませんからね…。
そうこうしている内に、毘沙門が黄泉の化物をなぎ倒して、再び夜トを引き渡すようイザナミに迫りますが、毘沙門天だけが名を呼ばれて黄泉から姿を消します。
それを見てひより達が自分の名を読んでくれるのではないかと、淡い期待を抱く夜ト。
しかし直ぐに心の中でそれを否定します。

”そんなはずはない”
”自分のことは何も話してこなかった”
”もし本当のことを知ったら 嫌われる”

一方、毘沙門が黄泉返りした地上では、ひよりが夜トの名前を叫び続けていました。
しかし一向に夜トが戻る気配は無く、困り果てた末にたどり着いたのは
”夜トの名前が偽名ではないのか”という結論でした。
それを聞いて毘沙門は納得した風になり、小福は同情すると同時にワナワナし始め、
相次いで発覚する夜トの隠し事に雪音は苛立ち焦っている様子。
古くからの顔なじみである大黒と兆麻は言い争いになり、全員が混乱状態におちいりますが、
めげずに「夜ト」の名を呼び続けるひよりは、次の瞬間ハッとします。
頭をよぎったのは、以前お社に彫った2文字。

「夜卜(やぼく)」

それが夜トの真名でした。
結局、ひよりの呼びかけによって夜トは間一髪 黄泉返りを果たし、
ひよりと雪音は「はぁーーー…」と安堵のため息をつきます。

ひより「おかえり 夜ト」

そしてそこからほど近い同景色の場所に、「螭(みずち)」の名を呼ぶ一人の男の姿が…。
驚く事にその名に呼応して現れたのは、先程まで夜トと一緒に居た緋でした。

父様「かわいそうに…みんな螭を置いて帰ったのか」
螭「父様…助けてくれなかった」
父様「仕方ないだろう その役目は俺だったはずなんだが 邪魔者が多くてな…
それにしてもよくがんばった。おかげで術師(おれ)は死んだことになったよ」

ぶすくれている螭の頭を撫でながら、”父様”は言葉を続けます。

《引用元》ノラガミ10巻より

お前かよ!!!!(感想)

今まで夜トの回想でチラッと後ろ姿が写っただけの謎に包まれていた父様の正体が、
まさかの藤崎ぃ~っ(´д`)っ~ぃ崎藤。
いや、思い返してみれば今まで意味深な描写は多々ありましたが、
張り巡らされた伏線に鈍感な筆者は全く気づきませんでした。
全員が黄泉から戻ってきてひと安心していた所にこんな奴ををぶち込んでくるとは…。
こんなけしからん奴をぶち込んでくるとは…。
主人公サイドの内容が濃かったのですが、全て藤崎に持ってかれましたね。

最初の方で姿を消してしまった”子供の神様”の正体も気になるところ。
今後重要な局面で絡んできそうです。

そして今回のハイライトは何と言っても緋!
いや、緋色と言っていいのか?野良と呼んだほうがいいのか…。螭と読んだほうがいいのか?
毘沙門や夜トに置いてかれ、父様にはなかなか名前を呼んでもらえず、ちょっと可愛そうでしたねww
今まで微笑んでるか真顔かしか見たことがなかったので、ぶすくれる表情がとても印象的でした。

次回は10巻も後半に突入し、物語は38話へと続きます。

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『あだちとか』が月刊少年マガジンに2011年より連載している漫画。それを原作にアニメや舞台化もされている。主人公の夜トをはじめとした、日本の神をとりまく環境を軸に描かれる現代和風ファンタジー。祀られていない無名の神、夜トは自ら社を建てる為に、僅かな賽銭で仕事を請け負っていた。そんな彼と周囲の人や神を巡る戦いを描く。

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