目次

  1. When Where Who Which
  2. 肉体の中の古生代
  3. 天使創造すなわち光
  4. ラスト・エヴォルーション(進化革命前夜)
  5. 封印呪縛
  6. 架空過去型<<禁厭>>まじない
  7. 円錐形絶対卵アルシブラ
  8. 幻燈蝶蛾十六世紀
  9. 成熟年齢透明期
  10. ワタシ空想生命体
  11. わたし万物百不思議

When Where Who Which

第1話「薔薇の花嫁」 対 西園寺莢一

when where who which
when where who which

記憶のおりの血の流れ
千年至福のゆりかごの
わたしは俳優たとえて永久
砂漠の冬のスフィンクス フィンクス

誕生死亡の肉体の
悲しき風を君知るや
聖なる俳優たとえて永久
奈落へ落ちた暗闇光(あんいんこう)・マルジノー

光れ燃えよ、さめて歌え
世界に誕生、瞬間誕生
その繰り返し

記念すべき最初の決闘曲。何もわからないまま西園寺と決闘することになったウテナは、とりあえず竹刀を持って決闘広場へと向かいますが、対する西園寺はアンシーの胸からディオスの剣を手品のように抜き取り、ウテナをおどろかせるのが印象的。さてこの曲、サビの部分がない、いかにもイントロダクション的な構成なので、これを第一回目に使うというのはかなり効果的だと思います。そして歌詞で気になるのは、『わたしは俳優たとえて永久』『聖なる俳優たとえて永久』という部分。ウテナって結局、「王子様を演じる俳優」的な要素があったわけじゃないですか。王子様にあこがれるあまり男の子の格好をして、とりあえず王子様になりきる演技をしていたウテナはまさに「聖なる俳優」であったのかもしれません。また、エンディング部分の『光れ燃えよ、さめて歌え/世界に誕生、瞬間誕生/その繰り返し』というところは、まるでディオスの降臨のことを表わしているよう。すばらしい選曲だと思います。

出典: WWW.GEOCITIES.CO.JP

肉体の中の古生代

第2話「誰がために薔薇は微笑む」 対 西園寺莢一

天体時代 原始の海洋 浸食 堆積
三十億年 生命誕生 地質時代
カンブリア オルドビス シルル デボン
ストロス トライト バクテリア コレニア 三畳 ジュラ紀 白亜紀

ヒカゲノカズラ イワヒバ プレウロメイア
カイトニア ベンネチテス アンモナイト
ウミノバラ ウミノユリ ウミリンゴ ウミツボミ
ウミテンシ ウミカガミ ウミトビラ ウミカゲロウ
石炭 二畳紀 古生代

ウミノアナタ
ウミノワタシ
肉体の中の古生代
生き続ける
死に続ける
語りかける古生代

クジラのように
イルカのように
アザラシのように
海の底へウミワタシ
海の底の大歴史
ぼくがぼくする海の底

アンモナイト

西園寺とのリターンマッチで使われた決闘曲です。この曲をきくと、人間は生まれるまでに母親の胎内で下等生物から人間に至るまでの経過をすべて通過するという話を思い出します。肉体の中の古生代に気付き、目覚め、やがては全ての生き物の故郷である海へ還っていくといった内容なのでしょうか。曲のラストは『アンモナイト』という大変強烈なフレーズで終わりますが、アンモナイトというのは渦巻き型をした化石ですから、それが次の決闘曲である「スピラ・ミラビリス劇場」に続くような気がします。それにしても、『カンブリア オルドビス~』というところから始まる恐怖のカタカナ羅列の歌詞を、鼻唄まじりに間違えずに口ずさんでいたときには、自分でヤバイのかと思いました。第2話のエピソードとこの曲の関連性は正直言ってあまりよく見えないのですが、はじめてウテナにディオスが降臨する決闘だったので、このあたりでもう引き返せなくなったファンは多いのではないでしょうか。

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天使創造すなわち光

第7話「見果てぬ樹璃」 対 有栖川樹璃

万象ライト
モザイコライト
暁の子ルシフェル天使
黙示ライト
ミカエルライト
闇の子アンドロギュヌス
焔のライト
天堂ライト
天界のヒエラルキア
幻想ライト
永遠ライト
空想カラクリ
気まぐれ誕生

ニコクス(闇夜)
エレボス(幽冥)
ウラノス(星空)
タナトス( 死 )

光り輝く肉体(からだ)、球形ギュヌス
あらゆる奇蹟に生まれギュヌス
快楽原則
ニルヴァーナ原則
死の必然性、すなわち光
生きてはいずに
動いている生命の象(しょう)
大脳宇宙に
漂っている生命の形(けい)
光明、仮現
永遠を期して!すなわち原初に戻る不完全

両性 両極
二つのわたし
上下 左右
二つのわたし
前後 天地
二つのわたし
天使 悪魔
二つのわたし

中は空洞

この曲は、「ニルヴァーナ原則」なんて言葉も出てくるところから、「永遠不滅の円環」みたいなテーマがあるのでしょうか。これはそのまま、結局また元に戻ってしまう樹璃の想いに通じるのかもしれません。少し話はずれますが、なんといっても『暁の子ルシフェル天使』の1行のおかげで、はやくから暁生の正体がわかってしまったのはわたしだけでしょうか。魔術師たちによれば、ルシフェルはしばしば地獄の王とみなされ、紅顔の美少年の姿で現われるらしい。ルシフェルを呼びだし、何かしてもらったときにはお礼にハツカネズミを渡すとか。チュチュは暁生にあまりなついていなかったようだけど・・・?話はもどって、樹璃のこの決闘である。忘れられないのは勝負がつく瞬間に起こった「奇蹟」。決闘シーンはどれも見応えがあるけれど、この決闘はとくに良いと思う。天から剣が落ちてきた瞬間の樹璃の表情も良いし。その後の樹璃の行動からも、『光明、仮現/永遠を期して!すなわち原初に戻る不完全』をこの人は繰り返していくのだろうかなどと思いました。

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ラスト・エヴォルーション(進化革命前夜)

第10話「七実の大切なもの」 対 桐生七実

地球のはじまり
舞台装置
ラプラス星雲
他人論

不変の幻想
謎解き時計
不滅の果ての
乳母車

永遠のワタシ
永遠の他人
二つの関係
二つの誕生
神秘の天秤
人体星座

ああああ

アアアア

時は仮説、幻想の
生まれはじめの舞台装置
運命、選択、グッバイ論
わたしとあなたは天の河
過去なし ただ現在 未来なし
テアトル 宇宙にただ一人

That's me! Wait! my last evolution
revolution
everlution

七実がみんなをとりこにするエピソードです。ここではじめて七実はセーラー服から決闘服に着替え、以後しばらくは決闘服で登場してくれます。七実の決闘服は特別です。上から下まで黄色いのは、七実だけです。他の人のボトムは白なのに、七実だけは黄色と黒でキメている。さすが、七実様!!さて、曲の内容ですが、もっとも泣けるラインは、『わたしとあなたは天の河』に尽きます。「わたしとお兄様は天の河」なのでしょうか。『永遠のワタシ/永遠の他人』というところも、その後血のつながらない兄弟疑惑がもちあがることを考えると、何か意味深です。この曲は、曲じたいがまず良いので、どんな歌詞がのっても多少OKなのですが、後半、『ああああ/アアアア』ともりあがってから以降は、キーの高さもあいまって、緊張感があって心が痛くなります。決闘でも、七実がいったん負けながらもひそかに忍ばせていた短剣を手にとって、ウテナに突進していく悲愴感がたまりません。しかし、『不滅の果ての/乳母車』って、一体なんだろう??

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封印呪縛

第11話「優雅に冷酷・その花を摘む者」 対 桐生冬芽

記しなき封印呪縛
不運の鉄仮面
青空・海・そして風が吹き
草原・兎・河よ流れても
時は、時代は変わることなし
時は、時代はあるものないもの
人を「ごっこ」の血の記述
人も「数え」の川流れ
人も人なりとただ伝えられるのみ
変化なし!
昼には見えて夜には見えず
夜には見えて昼には見えず
アナグラム
その謎言葉 言葉の仮面
その源なるは ディッヒ!

ウテナが冬芽に決闘で敗れてしまうときに使われた曲。出だしは『記しなき封印呪縛/不運の鉄仮面』「鉄仮面」とはおそらく、ルイ14世にまつわる伝説に出てくる鉄仮面のことと思われる。ルイ14世治下のフランスのピニュロル要塞というところに鉄でできた仮面をかぶせられた囚人がおり、なぜかこの囚人は国王から保護をうけていた。しかしその素顔を見たものはなく、人々は彼をいつしか「鉄仮面」と呼ぶようになった。その正体は明らかではないが、実はルイの双子の弟で、かつては王位を狙っていたが、何者かの陰謀により囚われたという説や、実は鉄仮面こそが本物のルイで、いわゆるルイ14世は偽物だとかいう説もあるようだ。このことからも、タイトルの「封印呪縛」の意味はだいたい察することができると思う。第11話との関連は、『その謎言葉 言葉の仮面/その源なるは ディッヒ!』というラスト2行にあると思う。この決闘での冬芽の作戦は、ちょっぴり卑怯。ずっと「その王子様は俺みたいじゃなかったか。」と謎言葉をウテナに投げかけ続け、いざ決闘でまんまとウテナを惑わして勝ってしまう。『ディッヒ』はドイツ語の「きみ」だから、言葉の仮面の源はオマエだ、冬芽!ってことですかね。

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架空過去型<<禁厭>>まじない

第15話「その梢が指す風景」 対 薫梢

タイムマシン
過去へ未来ヘ ズビキュンシャズズン
タイムマシン
かわいいわたしの子供時代

蓮華のじゅうたん
人形あそび
不思議なまじないフィーフィー
金平糖
きれいなべべ着た
七五三
オー・マイ・ドリームマシン
花吹雪
はるか昔のわたしヘ
テン ツー ワン ゼロ!
テイク・オフ!

タイムマシン
過去へ未来ヘ ズビキュンシャズズン
タイムマシン
夢と希望のあの時に

髪を結んで
お弁当もって
不思議なまじないフィーフィー
遊園地
驚きももの木
わたしのこころは
オー・マイ・ドリームマシン
夢吹雪
はるか昔のわたしヘ
テン ツー ワン ゼロ!
テイク・オフ!

「ウテナ」の中で、もっともっと知りたかったことの一つが、幹と梢の物語です。この二人は双子で、しかもまだまだ大人になりきっていない微妙な年ごろなので、その心象風景をとらえたエピソードをもっと見たかったです。梢は女の子ですが、幹に男臭さがないのと同様に、非常に中性的な感じがします。いわば、幹も梢も「少年」だと言えるでしょう。さてこの曲ですが、最初聴いたときは、とてもコワイ曲だと思いました。マイナーチェンジされた「かごめかごめ」みたいで。そもそも「かごめかごめ」はうしろの正面を当てるという点で、まるで背後霊を当てるための遊びのようだし、「花いちもんめ」に至っては、人身売買の遊びのようで、日本のわらべ歌ってとてもコワイのですが、この曲にはそれと同様の恐ろしさを感じました。『かわいいわたしの子供時代』へ『タイムマシン/過去へ未来へ ズビキュンシャズズン』という出だしはなんとも印象的。『不思議なまじない フィーフィー』というのも怪しさを増していて気になります。しかし、本当に子供時代に帰りたいと思っているのは多分幹の方なんでしょうね。梢はこれからもちゃんと現実を容認して生きていくことができるように思います。

出典: WWW.GEOCITIES.CO.JP