超絶SF大作! ジョニー・デップ主演映画「トランセンデンス」の内容と魅力をご紹介!

製作総指揮は「ダークナイト」シリーズのクリストファー・ノーラン、メガホンを取るのは「インセプション」を世に送り込んだウォーリー・フィスター。主演はジョニー・デップで、脇をモーガン・フリーマンら豪華ハリウッドスターが固めています。これで面白くならないわけがない。今回は映画「トランセンデンス」の見所をたっぷりご紹介したいと思います。

あらすじ・ストーリー

人工知能PINNの開発研究に没頭するも、反テクノロジーを叫ぶ過激派グループRIFTに銃撃されて命を落としてしまった科学者ウィル(ジョニー・デップ)。だが、妻エヴリン(レベッカ・ホール)の手によって彼の頭脳と意識は、死の間際にPINNへとアップロードされていた。ウィルと融合したPINNは超高速の処理能力を見せ始め、軍事機密、金融、政治、個人情報など、ありとあらゆるデータを手に入れていくようになる。やがて、その進化は人類の想像を超えるレベルにまで達してしまう。

出典: movies.yahoo.co.jp

丁寧に創り込まれた大人な映画

まず初めに、「インセプション」のような物語を期待していると少し肩透かしをくらうかもしれません。というのも、SFというジャンルは共通しているものの、この映画はどちらかというと地味な、ある一つの可能性を深く掘り下げていくような映画だからです。派手な演出や奇抜な発想はなく、終始落ち着いたトーンで未来の世界を描いています。SF、サスペンス、ラブストーリー。これらの1つでも駄目な方は畢竟、評価が低くなってしまうかもしれません。

映画全体を通して分かるのは、とにかく1つ1つのシーンを丁寧に描写していこうという意志です。視聴者を置いていくようなハイスピードな展開はなく、順を追って世界の変革を描いています。途中時系列は飛びますが、そのタイミングも絶妙。この時代で描くべきことはもうないと判断したことがよくわかります。馬鹿丁寧に描くだけでは冗長な展開になるだけだったのに、時系列を一気に動かしたのはとても良かったです。

また、俳優陣はさすがというべき演技力。表情まできちんと役に入りきっていて、とかく停滞しがちなストーリー展開に刺激を与えてくれます。特に主演のジョニー・デップは淡々とした物言いの中に様々な感情を内包させる演技が抜群でした。うん、やっぱり凄いですね彼は。

広げられるところをあえて広げない絶妙な塩梅

この手の話は広げようと思えばどこまでも風呂敷を広げられるんですよね。それこそ世界滅亡寸前というところまで。しかしこの映画はあえてそこまで話を広げなかった。フォーカスを当てるのはあくまで世界が一人の科学者の手によって支配されるかされないかの、その部分。下手な映画だと、ここであえて世界を支配させて、レジスタンスかなんかが奮闘して、という展開を続けたりもするのですが、監督の手腕はさすが、ギリギリのところで風呂敷を畳み始めました。

世界が支配されるという描写は確かにあり、事実小さな村でそれは行われていました。クライマックスはその支配が世界に及ぶかどうかという部分になります。結局、最後には「愛は世界を救う」的なエンドになるのですが、比較的ラブストーリーが苦手な私もこのラストにはなかなか感銘を受けました。序盤からの丁寧な描写がここに活きてきます。死んでしまった夫を懸命に生き返らせようとする妻の姿。それがなければ、ラストの説得力は皆無になってしまいますからね。壮大なラブストーリー。この映画はそんな見方もできるかもしれません。

まとめ

かなり良かったです。ただ、アクションが好きな人には物足りないかもしれません。感情の機微や、丁寧な描写を楽しみたい人向けの映画ですね。2時間ほどの上映時間でしたが、私は飽きることなく物語の中に入り込み続けられました。落ち着いたストーリー展開の中にも緩急はしっかりあり、視聴者を飽きさせない工夫がされています。総じて、かなり高水準の映画だったのではないでしょうか。

TSUTAYAで絶賛レンタル中のこちらの映画「トランセンデンス」、ジョニー・デップが好きな方はもちろん、SFが好きな方、またそうでない人も必見の一作です。

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