文豪ストレイドッグスの主人公「中島敦」って実際はどんな人物だったの?

「実在の日本の文豪」をモチーフとしていることで話題のマンガ、「文豪ストレイドッグス」。
太宰治や芥川龍之介など数々の文豪たちが異能力バトルを繰り広げるというストーリーが話題となり、コミックスはすでに2015年秋の時点で170万部を突破しています。
2016年にはアニメ化も決定し、ますます注目度アップの本作。さて、この作品の主人公である中島敦の作品を、皆さんは今まで読んだことがありますか?

漫画「文豪ストレイドッグス」での中島敦

「文豪ストレイドッグス」での中島敦はまじめだけど少し気弱な、普通の少年。(画像中央)孤児院で育ったという過去があります。そして「月下獣」と言う、白虎に変身することができる能力を持っています。

実際の文豪 中島敦

実際の中島敦は1909年に、代々続く漢学者の家系に生まれました。幼いころから勉学に励み、優秀な人物だった彼。教師をしながら執筆活動を行い作品を残しましたが、わずか33歳の若さで亡くなりました。
しかし彼の中国の古典をモチーフとした、情緒あふれる作風は、現代人の心にも強い印象を残しています。

代表作「山月記」について

代表作の「山月記」は、教科書で読んだ、と言う人も多いはず。この作品の登場する「虎」が、文豪ストレイドッグスでの彼の能力の元ネタになっているようです。
役人である袁傪は、勅令によって旅に赴いた際に、一匹の虎と出会います。それがかつての友人であり、優秀で才能あふれる若者であった李徴であった、というところから、李徴の今までの人生に対する想いが語られます。
どうして李徴が虎になってしまったのか? と言うところから、人はどうして「虎」のような存在になってしまうのか? つまりは虎に象徴される人間のプライドとは何なのか、考えさせられる作品です。

この作品は非常に短く、短編集として新潮文庫などでも刊行されています。
文庫本は値段も安く、注釈が詳しいものが多いのでお勧めです。
また、青空文庫にも収録されています。
(青空文庫とは 著作権の消滅した作品などを集めたwebサイト。)
ちなみに、「月下獣」という言葉は彼の作品の中には登場しないようです。

実際の文豪からかなり大胆に派生させた設定で話題の文豪ストレイドッグス。ですがこれを機に、中島敦をはじめ実際の文豪の作品も読んでみてはいかがでしょうか?

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