20世紀最大の天才写真家、アンリ・カルティエ・ブレッソン その生涯と作品

同時代に活躍したロバート・キャパと並び、報道写真家として抜群の知名度を誇ったカメラマン、アンリ・カルティエ・ブレッソン。
モノクロの写真に織り込まれた世界各地の風景、ブレッソンと親交のあった著名人、そして市井に生きる「普通の人たち」の息遣い。
「永遠の一瞬」を切り取ったブレッソンの世界と、彼の生涯をまとめました。

アンリ・カルティエ・ブレッソン 略歴

ブレッソン近影。

アンリ・カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson、1908年8月22日 - 2004年8月3日)は、フランスの写真家。
20世紀を代表する写真家であると多くの写真家・芸術家から評されている。彼は小型レンジファインダーカメラを駆使し、主にスナップ写真を撮った。芸術家や友人たちを撮ったポートレイトもある。
彼はライカに50mmの標準レンズ、時には望遠レンズを装着して使用した。1947年にはロバート・キャパ、デヴィッド・シーモア、ジョージ・ロジャーと共に国際写真家集団「マグナム・フォト」を結成した。

出典: ja.wikipedia.org

Behind The Gare St. Lazare,Paris 1932.

トップ画像と重なるので、ここでは広告として使われたバージョンを使わせていただきましたが、この作品「Behind the Gare St-Lazare,Paris,France 1932」は、初めて見た時からずっと目に焼き付いて離れなくなった作品でした。
まさに「永遠の一瞬」を切り取った一枚だと思います。

今まさに水の上でジャンプをする男性。この後彼がどうなったかは見る人それぞれの想像に任されています。

ちなみに、黒いシルエットだけで顔もわからないこの男性は、レイモン・クノー(フランスの作家)です。

By the Marne River,1938

モノクロなのに、柔らかな色彩までが見えてきそうな、きわめて絵画的な一枚。
まるでルノワールの絵を見ているような錯覚に陥ります。

In Brie,France June 1968

もちろん一度も行ったことがない場所なのだけれども、妙にデジャヴ感を誘う作品。
この作品を見ているといつも中に吸い込まれていきそうな不思議な気分になります。

Hyères、France 1932

螺旋階段の上から見下ろした通りを、自転車が駆け抜けていく。
めまいがおきそうな映画的瞬間を捉えた作品です。

Srinagar,Kashmir,India,1948

インドのカシミール地方で、雲間から差し込む光に向かって手を差し伸べるサリー姿の女性。
宗教画のような、敬虔な雰囲気にあふれた作品。

Salerno,Italy,1933

イタリアの街角で。
光と影のバランスが素晴らしい。

Henri Matisse, 1944

画家・マティスのポートレート。
ブレッソンが撮った写真には、著名人の知られざる内面を捉えたものが多々あります。

Albert Camus, 1947

「異邦人」や「変身」などで有名な作家、カミュのポートレート。

Trieste,Italy,1933

気だるい空気が見る側にまで伝わってきそうな一枚。

最後に

ブレッソン自らが半生と作品について語った映画「アンリ・カルティエ・ブレッソン 瞬間の記憶」も公開されました。

matsurika
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