目次

  1. まずは「パロディ」「パスティーシュ」の定義から
  2. シャーロック・ホームズの功績
  3. シャーロック・ホームズの災難(上下巻)
  4. ソーラー・ポンズの事件簿
  5. ホームズ贋作展覧会
  6. シャーロック・ホームズ17の愉しみ
  7. シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯
  8. 日本版ホームズ贋作展覧会 上下巻
  9. シャーロック・ホームズの新冒険 上下巻
  10. シャーロック・ホームズの秘密ファイル 他
  11. まとめ
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まずは「パロディ」「パスティーシュ」の定義から

「パロディとはまじめな原作を模した戯作、パスティーシュとは原作のやり方をまじめにまねた摸倣だと、エラリー・クイーンは規定している」と、オーガスト・ダーレス『ソーラー・ポンズの事件簿』(創元推理文庫)の解説(戸川安宣)に書いてありました。引用元は記載されていませんでしたが、パロディとパスティーシュの違いをわかりやすく説明しています。
 パロディが「戯作」なら、パスティーシュは「贋作」となります。

出典: NOTE.MU

このように、パロディとパスティーシュは似ているようで、その根本に流れる精神にはちょっと違いがあるようです。
パロディはややちゃかしたような感じがありますが、パスティーシュにはそれはほとんどありません。

筆者はパロディも大好きなのですが、ことホームズものに関しては、パスティーシュの方に肩入れをしたくなります。
・・・ので、ここからは主に「贋作」の方に力点を置いた作品の紹介をしたいと思います。

シャーロック・ホームズの功績

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原題「THE EXPLOITS OF SHERLOCK HOLMES」

ご本家ホームズの作者、サー・アーサー・コナン・ドイルの実子(末息子)アドリアン・コナン・ドイルと推理作家として有名なジョン・ディクスン・カーの共著。
一読しただけだと、「もしかして、これ本当はコナン・ドイルが書いたんじゃないの?」と思うほど、ご本家の作品(※「聖典」と呼ばれています)にそっくり!

父であるサー・アーサー、ホームズという不世出の探偵を生み出した「大先輩」、アドリアンとカーそれぞれの尊敬の念が込められた12話の短編集です。
「聖典」でワトソンが事件名だけを書き、内容については触れずじまいだった「語られざる事件」がずらりと並んでいます。もはやこの作品自体が「古典」の領域。

ホームズファンならば、一読の価値はあります。

シャーロック・ホームズの災難(上下巻)

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原題「THE MISADVENTURES OF SHERLOCK HOLMES」。
上巻は、エラリー・クイーン、アガサ・クリスティー、モーリス・ルブランから文豪として名高いO・ヘンリーに至るまで、著名な作家たちが書いたホームズのパロディ&パスティーシュ集。
それぞれの作家の持ち味が生かされて、軸は同じホームズであっても、攻める角度が皆それぞれであるのがとても面白い。

下巻は、聖典の挿絵画家だったフレデリック・ドー・スティール、「ソーラー・ポンズ」の生みの親オーガスト・ダーレスの他は、「ユーモア作家」と呼ばれる人、あるいはホームズ研究家、果てはアマチュア作家に至るまで、「面白い」作品が集められています。

ソーラー・ポンズの事件簿

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原題「THE CASE BOOK OF SOLAR PONS」。

作者はオーガスト・ダーレス。「プレイド街のシャーロック・ホームズ」ことソーラー・ポンズとリンドン・パーカー博士の冒険を13編収めた短編集。

ソーラ・ポンズという名前は、「シャーロック・ホームズ」という音の響きを意識して付けられたものでしょう。
推理小説としてのクオリティが保たれており、なおかつキャラがホームズを彷彿とさせるという点で、立派なパスティーシュ作品といえるでしょう。

ホームズ贋作展覧会

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日本国内で編纂されましたが、内容は国外の作品のみで構成されています。
編者は各務三郎氏。
サー・アーサーの作品では?と騒動になった「指名手配の男」が収録されています。
厳選された内容で、まとまりが良い一冊。

シャーロック・ホームズ17の愉しみ

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原題「SEVENTEEN STEPS TO 221B」。
編者はJ・E・ホルロイド。日本語訳をした小林司・東山あかね氏(ご夫婦です)は、日本でも生え抜きのシャーロッキアン。
「通好みのする」読み応え十分なボリュームと内容です。

シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯

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原題「Sherlock Holmes of Baker Street. A Life of the World's First Consulting Detective」
W・S・ベアリング=グールド著。
ホームズの伝記、という体裁で彼が「亡くなるまで」を描いた労作。
ファンにとっては、必携参考書のような存在の作品です。

日本版ホームズ贋作展覧会 上下巻

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日本の作家たちによる贋作を集めた珍しいアンソロジー本。

上巻は10編が収められ、山田風太郎の「黄色い下宿人」をはじめとして、赤川次郎、 木々高太郎 、清水義範、 深町真理子 、都筑道夫、 徳川夢声などそうそうたる顔ぶれ。
下巻は8編が収録され、加納一朗、 柴田錬三郎、 阿刀田高、 星新一、 鮎川哲也、小栗虫太郎などこちらも実力派揃いです。

シャーロック・ホームズの新冒険 上下巻

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原題「The New Adventure of Sherlock Holmes」

編者はM・H・グリーンバーグ&C・R・ウォー。
サー・アーサーの聖典初作品「緋色の研究」の出版100周年記念として書き下ろされたアンソロジー本です。
ホラー小説の大御所、スティーブン・キングの作品も収められています。

シャーロック・ホームズの秘密ファイル 他

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原題「THE SECRET FILES OF SHARLOCK HOLMES」

著者はイギリスの女流作家ジューン・トムスン。
本作を皮切りに、「クロニクル」「ジャーナル」「ドキュメント」「ノートブック」「アーカイヴ」と「シャーロック・ホームズの⚪︎⚪︎」シリーズが書かれましたが、聖典の「語られざる事件」をもとにした、大変本格的なミステリになっています。

まとめ

いかがですか?
ちょっとあげてみただけでもこんなにたくさんありました。
パロディものには、SFの世界観を持ったものや、ホームズが切り裂きジャックやドラキュラやフロイトと対決するものなど、パスティーシュとは別の意味で面白そうな作品がずらりと揃っています。