目次

  1. 破線のマリス・ストーリー
  2. 破線のマリス・感想
  3. 映像化された破線のマリス

破線のマリス・ストーリー

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遠藤瑤子は映像モンタージュ技術が巧みな映像編集者で、首都テレビのニュース番組「ナイン・トゥ・テン」の編集を担当している。瑤子は放映時間直前に映像編集を仕上げるため、上司のチェックをすり抜けて虚偽報道スレスレの編集映像が流れるという事態が常態化している。それに不満を感じる同僚や上司は多いが、その一方で瑤子の映像編集が番組の高視聴率を支えていた。

出典: JA.WIKIPEDIA.ORG

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ある日、瑤子は郵政官僚の春名誠一から一本のビデオテープを渡される。ビデオテープの内容は、市民団体幹部で弁護士の吉村輝夫の転落死事故が、実は郵政省幹部の汚職事件に絡む計画的殺人であったことを告発する物であった。瑤子はこのテープに編集を加え、上司のチェックをすり抜けて、郵政官僚の麻生公彦が弁護士殺しの犯人かのような映像を電波で流す。

出典: JA.WIKIPEDIA.ORG

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映像編集に絶対の自信を持つ瑤子が陥った「事実」と「自分の感じた事実」との違いというものがこの物語の重要なテーマになっています。現代のメディアの問題である、発信者と受信者の関係が見事に描かれています。本当の事実、というものが分かりづらい現代、この物語のリアリティは素晴らしいものです。

瑤子が見つけた事実は何だったのか?

破線のマリス・感想

メディアと自分の関係を考える時に感じるズレというものが描かれている作品だと思いました。メディアに属する人間たち、顔が見えない彼らも自分と変わらない日常を生きている人間です。しかし、テレビなどの媒体と通して彼らのメッセージを受け取る際、自分はそれを事実として受け取っているんです。
スポンサーのあるメディア、自分と変わらない人間が受け取り、消化したニュースが発信されているという事実は普通では感じることができません。疑うことなく情報を受け取ることの危うさというものが主人公や彼女を取り巻く人間たちから感じることができます。

情報を簡単に手に入れることができる現代の怖さというものを感じられる名作です。
ただ、主人公の考え方に共感できず敵意を感じてしまう自分がいたのも事実です。受け取る人間によって見え方が全く違う作品になっているのではないでしょうか。

映像化された破線のマリス

第12回東京国際映画祭正式出品作品、第29回ロッテルダム国際映画祭正式出品作品。

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キャスト
遠藤瑤子:黒木瞳
麻生公彦:陣内孝則
赤松直起:山下徹大
森島一朗:筧利夫
春名誠一:白井晃
倉科研司:篠田三郎

出典: JA.WIKIPEDIA.ORG

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遠藤瑤子役の黒木瞳さんと麻生公彦役の陣内孝則さん。
陣内さんは結構ハマり役かもしれません。

映画を観る前に是非、小説を読んでほしいと思います。
映画も出来の良い作品ですが、短い時間にまとめることで作品の世界観が全て表現できてはいません。
ご自身の想像力を駆使してこの小説を受け止めてみてください。