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葛飾北斎「八方睨み鳳凰図」88〜89歳作

葛飾北斎は当時の絵師たちの中でも、その絵師としてのスタイルに多彩さを体現した群に秀でたエンターテイナーだったように思われます。特に感動したことは、葛飾北斎88~89歳頃の作となる「八方睨み鳳凰図」なのですが、北斎は88歳が没年齢とされているのにこの大作─畳にして21畳分の大きさで長野県にある古寺-岩松院本堂の大間のための天井画を没年齢の頃に描き残しているばかりか、他にも天井画の数々を残しているし、80歳を過ぎてなお更に絵師としての可能性に挑戦し続けていたということです。着色を弟子たちに手伝わせたという逸話が付随していても、江戸時代後期の平均寿命を遙かに超える80歳を過ぎてこの大作を描いていると言うことだけでも感嘆するに充分だと思いました。

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葛飾北斎. 信州小布施 東町祭屋台天井絵 『龍図』

その作品の種類が、版画・浮世絵・風景画・絵本(世に言う北斎漫画)・読本の中の挿絵などがあり、しかも晩年には銅版画・ガラス絵などをも試み、果たすことは出来なかったけれども油絵にも興味を持っていたという記録が残っています。正にあらゆるものを描き尽くそうとした生涯であったのです。

The great wave off kanagawa
Hokusai 1760 1849 ocean waves
A colored version of the big wave katsushika hokusai
Kajikazawa in kai province
No.004
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「富嶽三十六景」で有名な葛飾北斎は、このシリーズの絵などほんの一部に過ぎない三万点を超える作品を世に残しました。と言っても「富嶽三十六景」はやはり葛飾北斎の絵師としての名を不動のものとした直接の作品であったことは言うまでもありませんが、やはり天井画の迫力とそれに掛けた北斎の情熱を思うとき、高齢にして最高の輝きを放った日本が世界に誇る芸術家と賛嘆せざるを得ません。