横山明。このスーパーリアリズムで一世を風靡したイラストレーターは、他のスーパーリアリズムを追求したイラストレーターの先生方とは一線を画した、ひと味違った“嚙めば嚙むほど味が出る”といった感じのする画風を示されていたように思います。

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映画「天城越え」ポスター

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SONYポスター

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SUNTORYポスター

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スーパーリアリズムが流行った時代が過ぎた頃、横山明が次に描いていったイラストの画風はリアリズムとは真逆ともとれるタッチで、イラストレーションボードに乗りの悪いパステルを無理矢理なすり付けるように荒々しく描かれたり、細密画に不可欠な面相筆をペンティングナイフに持ち替えてベタベタと塗りたくるように描かれたりで、スーパーリアリズム時代のイラストを否定でもするかのようなタッチの作品を次々と描かれていきました。
しかし不思議なことに、スーパーリアリズム時代に培われてきた“リアルへのこだわり”がなせる技なのかどうか、それらの作品の底流には別の意味でのリアル感、或いはシズル感が感じられ、スーパーリアリズムでは表現できなかった“躍動感”や“息づかい”が描かれるようになったように思われるのです。

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デジタル時代が訪れて久しい今、スーパーリアリズム時代の横山明のイラストを改めて観てみると、やっぱり「すごくうまい!!」と思う。横山明に憧れて美術出版社の「イラストレーションの実際」を買った頃の自分の気持ちが今も蘇ります。しかしその後に描かれていった殴り描きをしている感じなのに「リアル感」や「シズル感」が伝わって来る今の横山明のイラストの方が、更に惹き込まれる魅力をたたえているのを実感すると、ああ横山明のイラストが好きで良かったと思わざるを得ません。