まったり~のんびり~な、ひだまりスケッチの魅力

蒼樹うめの描く漫画「ひだまりスケッチ」
根強いファンもいるこの作品ですが、一体この作品の何がそんなに人を惹きつけるのでしょうか。
その要因を私なりに考えてみました。

平和すぎる世界観

「起承転結」「序破急」という言葉がある通り、物語にはある程度の起伏が求められます。そしてその起伏は往々にしてマイナス面へのストーリー展開によって形作られます。極端な例を言えば、人が死ぬとかですよね。
しかし、ひだまりスケッチにおいてはそのように気分の落ち込むような起伏はありません。もちろん、4コマ漫画である限り、ある程度のオチはついてしかるべしなのですが、そのオチも見ていて微笑ましいものばかりです。
平和な世界は見ていて楽しいものです。現実世界にはありえない、嫌なことの全く起こらない世界だからこそ、読者はひだまりスケッチに惹かれるのかもしれません。

登場人物・キャラクターの魅力

この作品はほぼ女性キャラクターで構成されています。一部男性が出てきたりもしますが、割と不遇な扱いを受けていて、いわゆるギャグ要員です。
主要登場人物はそれぞれ分かりやすい個性を持っていて、例えば主人公ゆのの親友、宮子だったら「腹ペコキャラ」だったり、その一つ上の先輩、沙英だったら「恋愛未経験の恋愛小説家」だったりと、このような感じです。
しかし、それはあくまで突出した個性であり、この作品の魅力は、巻を進めるごとにキャラの個性が増えていって、読者自身も創造された世界の中に入り込んで、共に時を過ごし、段々とキャラのことを知っていくような錯覚に陥るのです。

止まらない時間

4コマ漫画にありがちな設定として、登場人物はすべからく年を取らないといったものがあります。これは設定といえる設定ではないのですが、物語に明確な筋がないことの多い4コマ漫画では、この設定は大いに役立ちます。
しかし、ひだまりスケッチはそのような手法は取りません。季節は春夏秋冬を順繰りに進み、きちんと時計の針は進んでいます。それはなぜかというと、結局のところ、この物語の大筋は、主人公であるゆのの成長であるからです。
ゆのの一つ上の先輩二人が卒業してしまいましたが、物語はそこで終わりません。作者の蒼樹うめ曰く、「ゆのの卒業まではやる」だそうです。
ゆのがどんな志を持って、どのように成長をして学校を卒業していくのか、今から楽しみですね。

まとめ

いかがだったでしょうか。
ひだまりスケッチの魅力が少しでも伝われば幸いです。
この作品はアニメ化もされていて、そちらのクオリティも相当に高いので、興味ある方はぜひご観賞ください。

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