ほっこりしたい方にオススメの「神様の御用人」

最近また神社仏閣巡りが人気になっていますね。信仰するまではいかなくとも、ちょっと興味が湧いたり独特の落ち着いた雰囲気が好き、という方が増えてきたのかもしれません。そんな方にオススメなのが「神様の御用人」。ほっこりするストーリーをちょっとご紹介します。

親切な人?ただのパシリ?不思議な神様クエスト

出版:角川メデイアワークス文庫
作者:浅葉なつ

神様たちの御用を聞いて回る人間──“御用人”。ある日突然、フリーターの良彦は、狐神からその役目を命じられた。膝を壊して野球の道を諦め、おまけに就職先まで失った良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり……!?
特殊能力もない、不思議な力を放つ道具も持ってない、ごく普通の“人間”が神様にできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。けれどそこには、確かに神々の「秘めたる願い」があった。モフモフの狐神、黄金とともに、良彦の神様クエストが今幕を開ける!

出典: mwbunko.com

サラリと読めるけど、結構じわっとくる

神様の名前が難しく堅苦しいかと思いきや、コミカルな部分もあって面白かったです。
人の心や神様の心の揺れ動く様が読んでいてじんわりと温まります。

出典: www.amazon.co.jp

「苦しいときの神頼み」というけれど、神様は願いをかなえてくれるためにいるんじゃない、ただそこにいても気がつけないだけ、気がついてもらえないだけという、神様目線(?)のハートフルなストーリーで、とても愉しめました。
寺社でお願いばかりしていた自分が、なんだか滑稽なような、脱力してしまうような。たいていの人が思い描くような「神様」像を吹き飛ばして、笑わせてくれます。

出典: www.amazon.co.jp

たくさんの神様の神様事情を読むのが楽しくて、読み終わったときには「もっと読みたい!」という気持ちでいっぱいでした。そして、一話ごとにそれぞれ違った暖かさがあり、泣きそうになった話もありました。ほんの少しですが、神様や神社なんかに関する知識も増えたような気がします。

出典: bookmeter.com

狐神の「黄金」が可愛い

主人公の良彦のパートナーである狐神「黄金」。
口は悪いのですが、やはり根は優しい神様です。
回を追うごとに癒し感が増して、「モフりたい」とか「肉球」でテシテシされたいという方が急増中です。
キツネって、毛並みがモフモフですものね。

現在4巻まで発行

1~3巻は短編集でしたが、4巻はシリーズ初の長編となっています。
長編になっても中だるみは無く、ノンストップで読める軽快感はそのままに、ドキドキ感もプラスされています。

フラリと神社へ

この本を読んで、更に神社に興味を持った、神様の歴史をもっと知りたくなったという方が増えたようです。
天気の良い日に、フラリと散策気分で近くの神社などを訪れてみたくなります。
今まで気づかなかった、新しい発見があるかもしれませんね。

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents