あの名作をコミカライズ~苦境系文学編~

〈良い評判を聞いても、活字だと最後まで読み切れなかった…〉〈心くすぐられるような物語だけれど、今ひとつ時代背景に共感できなかった…〉そんな名作たちの魅力的なコミカライズをいくつか紹介します。

『人間失格』古屋兎丸

新潮社 【Kindle版】420円 【単行本】555円

ネット上に見つけた大庭葉蔵の独白が赤裸々に綴られたページ。掲示されていた3枚の写真は、葉蔵の転落の人生の軌跡を描いていた。読み進めるほどに堕ち、崩壊していく葉蔵の人生。彼は何を恐れ、逃げていたのか。鬼才×鬼才、100年に一度の出会いが生み出した究極にして最強のコラボレート作! ここに登場!!

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『ライチ☆光クラブ』で知られる古屋兎丸さんが描く人間失格。舞台を戦前から現代へ、手記をブログにすることで非常に入り込みやすい作品。また独自の心象風景の描き方にグッときます。

『罪と罰』

双葉社 アクションコミックス [Kindle版]350円

“ひきこもり”と援交女子高生。ドストエフスキーの名作を原案に、現代の少年少女たちの抱える闇に迫る問題作。大学をドロップアウトし、自室にひきこもる裁 弥勒(たち・みろく)。女子高生リサとの出会いによって、恐ろしい「ある計画」に手を染めることに…!

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舞台が日本、現代社会ゆえに非常に入り込みやすい作品。主人公のこじらせっぷりも"罪"にあたる行動を引き起こす女の子の優柔不断さも、"日本感"があって面白いです。

なお『罪と罰』は漫F画太郎さんもコミカライズしています。ケタはずれな不謹慎さを許容できる方にオススメ。

『Les Miserables』新井隆広

小学館 ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル 【kindle版】540円【単行本】720円

世界中で児童書、舞台、音楽、映像となり、様々な形で愛されてきた人間賛歌。だが、文豪ヴィクトル・ユーゴーが執筆した「原書」はあまりの難解さに読破が難しいと言われ続けてきた。その「原書」の物語に、俊英・新井隆広が挑む!!

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2012年に映画が公開され、一世を風靡した『レ・ミゼラブル』のコミカライズ。絵の丁寧さ、真に迫る感情描写、原作を読んでいる時のイメージをそのまま体現したかのような名作です。

まとめ

気になるあの名作、挫折したあの名作。忠実なコミック化も独自解釈の漫画もあり非常に面白いです。気になる方はぜひお手に取ってみてください。

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