目次

  1. ノームコアの定義
  2. 着こなしの具体例1.アメリカ篇
  3. 着こなしの具体例2. 日本篇
  4. 「ノームコア」が浸透しつつある状況について私が思う事。
  5. 「私が考えるノームコアは『パリ化』である」と仰る方もいる。
  6. ノームコア的な考え方が受け入れられた結果、ベストセラーとなっているのがこの本

ノームコアの定義

Normcore(ノームコア)とは、norm(normalの略)=「標準」、Hardcore=「ハードコア」を組み合わせた造語で「究極の普通」「とにかく普通」「普通中の普通」といった意味合いです。
ニューヨークにあるトレンド予測グループK-HOLEが提唱した概念で、「自分が70億分の1であることを自覚した人のための服装」と定義。
ファッションで個性を追求することに疲れた人々が、逆に普通の格好をし始めたことを分析して「ノームコア」と名付けたのが始まりでした。

出典: WWW.HISANO-RISA.COM

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ノームコアのアイコン的存在として、名前のよくあがる故スティーブ・ジョブズ。
彼が人前に立つ時のスタイルはいつもこれでした。

着こなしの具体例1.アメリカ篇

具体的にどういった雰囲気の着こなしが「ノームコア」なのか、掴みやすくするために、いくつかの例をあげてみます。
まずはノームコア発祥の地、アメリカでのスナップから。

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この例だと、特に一番右側の女性のスタイルがノームコアっぽいです。

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この例では、真ん中の女性のスタイルが適度に力が抜けていて、一番それらしいですね。

スタイルのよい外国人ばかりではあまり参考にならないので(苦笑)、日本人がモデルになったノームコアなファッション例をいくつか。

着こなしの具体例2. 日本篇

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グレーのトレーナーにジーンズ。腰にトップスを巻いたスタイル。

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白のTシャツ、ジーンズという本当にシンプルなスタイル。でもカッコいいです。

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カーキ色のノースリーブに白いワイドパンツ。クラッチバッグの黄色が良い差し色になっています。

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ブルーグレイのシャツに黒いボトムス。顔はみえませんが、この方にぴったりな雰囲気に仕上がっています。

日本人の嗜好には合う「ノームコア」。でも着こなすにはそれなりのスキルが必要!
・・・というのが、結論です。
周りから飛び抜けて目立つ必要はありません。
その場の環境になじんで、でもなんとなく素敵に見える服。
それって、日本人なら元々目指しているおしゃれの形なんじゃないでしょうか?
それにはやっぱり、自分に似合う服を選ぶ目とか
ちょっとした着こなしのコツが必要なんですよね。

(以上、パーソナルスタイリスト RISAさんの記事より 一部抜粋)

出典: WWW.HISANO-RISA.COM

ただのふつーにならないためのコツとして、「どこか一カ所だけでも良いから、上質なアイテムを入れる」「シンプルさの中にどこかこだわりのディテールが窺えるアイテムを投入する」「小物の色使い(いわゆる差し色)にこだわる」などがあります。

例として画像にあげた方たちは、皆さんそのあたりとても上手にやっておられると思います。

そして、「ダサい」と「ノームコア」との線引きについて、こんな考察も。

たとえばTシャツでもUの衿、Vの衿、深い、浅いなど、デザインはたくさんあり、自分の輪郭や体形には、どの衿が似合うのか、どれがだめなのかをわかっているのです。
ただ何となくシンプルだからという理由で選ぶだけでは、ダサくなってしまいがちですね。

出典: TRENDY-BOX.NET

「ノームコア」が浸透しつつある状況について私が思う事。

ここからは全くの個人的な感想を述べさせていただきます。

「ノームコア」というものについて書かれたものをいろいろ読んでまず私が感じたこと。それは

「人事を尽くして天命を待つ」に似た感じ?

なんじゃそりゃ?と言われそうですが、つまりこういうことです。

それまでさんざんファッション、流行を追い、頑張って頑張って頑張った人の前だけに開ける「悟りの境地」みたいなものかしら、そんな風に思えたのです。
つまり、普通が良いからと言ってそれまで着こなしとかに何も工夫をしてこなかった人が同じようにやってみても、それはただの「凡庸な洋服の着方」になってしまうだけ。
さんざんやり尽くした後だからこそ、ひとまわりして普通のものが「こなれて」着こなせるようになる。そんな感じかな、と思いました。

まあ、体型的な不利は私自身が大変背が低いので、日常的に感じることではありますが、それでもここ2、3年で、あきらかにファッションの流れは変わりつつあるように感じています。

なによりも、本当にベーシックなアイテムが多くなった!
よく70年代回帰と言われますが、私がまだ十代だった頃によく着られていたアイテムが今また脚光を浴びています。
最近では「オールインワン」まで目にするようになりました。私が若かったころ、あれはサロペットとかオーバーオールとか呼ばれていましたけど、形は同じ。
それからトップスをボトムスにインする着方もこの1年あまりですっかり定着しました。
ちょっと前までトップスのインは「あり得なくダサいファッションの代表格」とも言われていたのに、「皆でやればこわくない」「皆でやれば即ファッション」、ということになるのでしょうか。

その他にも、70年代にはバギーパンツと呼ばれていたワイドパンツや、ガウチョパンツの復活、膝丈のふわりとしたスカート、そしてこの秋から注目を浴びそうなロング丈の羽織りものに至るまで、本当にクラシック回帰と言って良い状況になっています。

個人的にすごく嬉しいのは、ここ数年の流行が、ずっと自分が好きだった形だったり長さだったりするアイテムであること。
流行になると、そういったデザインのアイテムがどっと出ます。そうなれば当然価格も下がるので、消費者としては買いやすくなりますよね。
だからこの2、3年は、個人的にお洒落が本当に楽しくなりました。

なにしろずっと好きだったガウチョパンツが、どのショップに行っても必ずある!
これまでそういう形のものを探してみても、なかなか見つからなかったことを思うと夢のようです。

そして大人になった今、十代の頃には憧れても高くて手に入らなかったアイテムや、若すぎて似合わなかったアイテムを「年の功」で着られるようにもなった。

もともと今流行しているようなアイテムが好きだった私にとっては、今は本当に夢のような展開になっています。
体にぴたっとすいつくようなアイテムが流行っていたころはほんとに辛かったな・・・。
着たくなくても、その頃はそういうモノが流行っていて安いからそれしか買えなかったという事情もありました。圧倒的に自分には似合ってなかった、あの格好は。
もともとベーシックなものが一番自然で楽にいられるんです。
だからほんと、この「ノームコア」の流れが定着してくれることを祈っています。

「私が考えるノームコアは『パリ化』である」と仰る方もいる。

私がこのノームコアという言葉と、それが指すものを知った時に思ったのは「ああ、これはパリ化だわ」ということだった。初めてパリに行った20代の頃、予想に反してパリの人々が流行のものを着ておらず、おしゃれじゃないと感じて拍子抜けした。しかし、30代になってわかったのは、パリの人たちは「普通におしゃれ」だということだ。流行り廃りではなく、自分に似合うもの、長く着られるものを大事に着る。その精神がおしゃれだと感じた。その「普通に、流行に流されず、自分流におしゃれ(ファッションだけでなく、その根底に流れる精神)」が、ノームコアだと思うのだ。

出典: SAYAKAFELIX.COM

ノームコア的な考え方が受け入れられた結果、ベストセラーとなっているのがこの本

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この本の書評欄で、「これからのお洒落はトレンドではなく、自分のスタイルを大切にすること。
それは『究極のワンパターン』。自分に似合ったワンパターンを見つけることこそがスタイル。」
と、2015年8月30日の朝日新聞朝刊でジャーナリストの佐々木俊尚氏が書いておられました。

同感です。