アールヌーボーの巨匠「ミュシャ」の意外な作品まとめ

アルフォンス・ミュシャと言えばアールヌーボーを語る上で外せない画家ですが、実は総合芸術家でした。庶民に親しまれた作品からちょっと意外な作品まで、まとめてみました。

巻紙(煙草)のポスター

こちらは煙草の巻紙の宣伝ポスター。「JOB」というのは製品名です。
煙草ではなく、それを巻く巻紙の宣伝というのは珍しいですね。
妖艶な美女が煙草を吸っている姿が、当時大人気となりました。

ビスケットのポスター

ルフェーヴル・ユティル社のポスター。現在でもあるヨーロッパのビスケットメーカーです。
豊穣の女神「ケレス」(ローマ神話)をモチーフに描かれています。
頭に飾られた麦の穂がビスケットの原材料と上手く掛け合わされていますね。

モエ・エ・シャンドンのポスター

1899年に描かれたモエ・エ・シャンドン社のポスター。
高級なシャンパンに相応しい、素敵な作品です。
左が甘口の「ホワイト・スター」、右が辛口の「ドライ・インペリアル」。
雰囲気も口当たりに合わせてあるようです。

油絵

ミュシャは油絵の作品もいくつかあります。
上の作品は「春の夜」。ほとんどが女性をモチーフにしているミュシャが珍しく男性を描いています。
下の作品は「Woman in the Wilderness」。
油絵になると、あの独特のタッチが薄れるので、ぱっと見ミュシャと気付きづらいかもしれませんが、とても深みのある絵です。

ステンドグラス

プラハにある「聖ヴィート大聖堂」の壁面を飾るステンドグラス(西側3枚目)。
「聖キリルと聖メトディウス」(モラヴィア帝国にキリスト教を布教したギリシャ人兄弟)がモチーフになっています。
青で縁取られた色鮮やかなステンドグラスです。
巨大なのに、細部に渡ってミュシャの筆使いが表現されていますね。

ブロンズ像

驚いたことに、ブロンズ像も製作されていました。
1899年~1900年作の作品名「La Nature」(ラ・ネイチャー)。
金と銀の鍍金で作れられた、非常に美しい像です。
独特の流れるような髪まで、完璧に再現されていますね。

アクセサリー

宝飾品のデザインも手掛けています。
これは象牙と真珠をあしらったもので、製作は「ジョルジュ・フーケ」が行っています。
他にもパリ万博に出展されたペンダントなどもあります。

紙幣

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