侵略!イカ娘(Squid Girl)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「侵略!イカ娘」とは安部真弘による漫画、及び2010年にディオメディア製作のアニメーション作品。2011年には第二期「侵略!?イカ娘」が放送された。主人公である「イカ娘」の「~じゃなイカ?」「~でゲソ」という口調がネットで流行し、2010年度ネット流行語大賞銅賞を受賞した。「イカ娘」は人類を侵略するために地上に現れるが、海の家「れもん」で働く事になってしまう。日常ドタバタコメディ。

『侵略!イカ娘』の概要

「侵略!イカ娘」とは作者「安部真弘」による漫画。全22巻。
2010年にディオメディア製作でアニメ化し、2011年に第二期「侵略!?イカ娘」が放送された。
主人公の「イカ娘」の口癖である「~じゃなイカ?」「~でゲソ」という台詞が流行し、2010年度ネット流行語大賞銅賞(三位)を受賞した。
放送後は原作コミック12巻・14巻・17巻の限定盤にOVAがついた。

イカ娘の由来は作者が友人と旅行へ行った際に、「せっかく伊豆に来たんだから海産物の擬人化をしてみないか」と言われたのが始まり。
そのキャラを気に入り、「~じゃなイカ?」という駄洒落や女の子がイカ墨を吐いたら面白いという思いつきからイカ設定になった。
侵略者という設定は、作者がゴミをポイ捨てするのが嫌いで、イカ娘なら海に不法投棄をする人間に腹を立てると思ったため。
連載開始前から作者のブログでイカ娘が描かれていたが、作者曰くプロトタイプであるためWEBで描かれたイカ娘は漫画のイカ娘とは違うとのこと。
当初は5話の短期連載予定であったが、人気が出たため週間連載が決定した。

侵略者のイカ娘が海の家で仕事をしながら日常を過ごす日常ギャグコメディ作品で、基本的には夏の話であるが9年にも及ぶ連載中には夏以外のシーンもある。
コミック最終回では夏が終わり海の家が休業し、長い夏休みが終わったという終わり方になっている。

出典: twitter.com

イカという共通点から、任天堂の人気ゲーム「スプラトゥーン」とのコラボが話題になった。
任天堂のスタッフがイカ娘を描き、ゲーム内ではイカ娘の衣装をイメージした装備が実装された。
「侵略!イカ娘」の連載最終回には、スプラトゥーン公式ツイッターアカウントから「約9年にわたるイカ研究、心からお疲れ様でしたと申し上げたい。」というコメント共にコラボ絵がツイートされ、それを見た作者の安部真弘は「感極まって言葉が出てこない…」とツイートした。

『侵略!イカ娘』のあらすじ・ストーリー

主人公「イカ娘」は、海を汚染する人類を滅ぼし、地上を侵略するために海から地上へと出向いた。
イカ娘が上陸した近くに海の家「れもん」があり、イカ娘は手始めにれもんを拠点とし、侵略活動をしようとする。
しかし近所の子供だと思われたのか全く相手にされず、それどころか流れでお店の手伝いをさせられてしまう。
そして、イカ娘は触手で蚊を叩いたことでれもんの壁を壊してしまい、修理代を稼ぐためにお店で働く事になった。

イカ娘はれもんを営む相沢家の長女「相沢千鶴」、次女「相沢栄子」、長男(第三子)「相沢たける」と出会う。
千鶴はれもんの調理担当で、物腰が柔らかであるが怒ると怖ろしい人間。
栄子はれもんの配給担当で、イカ娘と一番行動を共にすることが多くなる人物。
たけるは遊び相手としてイカ娘に懐く弟的な存在になった。
さらにイカ娘はれもんで働くことで、イカ娘のストーカー「長月早苗」、れもんのアルバイトスタッフ「斉藤渚」、近所の女子中学生「紗倉清美」、ライフセーバーの「嵐山悟郎」、宇宙人の研究者「シンディー・キャンベル」と言った個性的なキャラクター達と知り合う。
そしてイカ娘はれもんの看板娘として馴染んで行き、時々侵略活動をしたり、目的をすっかり忘れてしまったりしながら日常を過ごしていく。

『侵略!イカ娘』の登場人物・キャラクター

イカ娘(イカむすめ)

CV:金元寿子

本作の主人公。
口癖は「~じゃなイカ?」「~でゲソ」。
海を汚染する人類を侵略しようと地上へやってきた。
海の家「れもん」を拠点にしようとするが失敗し、壊した壁の弁償費を稼ぐためにれもんで働く事になる。
相沢家に居候になっている。
イカであるため、髪の毛が触手になっており自在に動かす事が出来る他、口からイカ墨を吐いたり、泳ぐのが得意。
しゃっくりを30回すると触手がグロテスクな形に変形して周囲の人を襲うらしい。
また、イカ娘の被っている帽子は取ると死んでしまうようである。
海ではどういう存在であったかは不明であるが、家族はいる様子。
侵略者として恐れられることを望んでいるため、人を怖がらせようと物騒な事を言ったり上から目線で話たりするが、侵略者としての自分を作ってない素の状態の時は素直で優しい。
ビビリで泣き虫な面もあり、千鶴やサメなどの強者を怖がったり、涙もろい。
基本的には真面目に働いているが、気分によっては客に対して適当な態度を取ったり、思いつきで行動して騒ぎを起こしてしまうこともある。
溺れている人間を助けたり、子供から人気があったり、飾らない根本的な人格は良いが、本人はあくまでも怖がられたい。それ故に、自分を怖がる渚を気に入っている。
普段マスコットキャラ的な感覚で恐れられたり敬われる事が少ないため、自分が優位に立てる状態になるとここぞとばかりに調子に乗る。
趣味はゲームやテレビ観賞で、栄子と一緒にテレビゲームをしている事も多い。
たけると一緒に遊びに行く事も多く、たけるの同級生達からは人気。
頭は良い方で、優れた学習能力を持ち、機械や言葉への適応能力が高く、数学が得意。
しかし地上の生活がイカ娘にとっては未知のものであるため、知らない事はかなり多い。
好物は海老で、長期間海老を食べないと禁断症状が出る。
また、ゲソニンムルゴボング病という病気に掛かった事がある。
この病気は、初期症状では夏バテや夏風邪のような症状が出るが、悪化すると海老が死ぬほど食べたくなり、安易に海老を食べてしまうと症状がより悪化し、さらに海老が食べたくなるという無限ループを起こしてしまうという。
イカ娘は生命に対しては堅実で、人間を侵略しようとはしているが命を奪おうとは思って居ない。
そのためか、栄子曰くイカ娘が本当に本気になれば千鶴すらも凌駕できるとの意見もある。

人間関係は、栄子との関わりが一番多く姉妹の様に接し、時に喧嘩し、時に甘えている。
たけるとは姉と弟のような関係に見えるが、実際はたけるの方がイカ娘の突飛な行動に合わせて見守っている形になっている。
千鶴に対しては恐怖心があり頭が上がらないが、千鶴の方はイカ娘が悪さをしなければ怒らないし、常日頃からイカ娘をいびっているわけではない。
早苗に対しては自分に対する激しいストーカー行為を疎み、自分に対する執着力を恐れ、ゾンビのようなイメージを持っている。
自分を怖がってくれる渚の事は気に入っており、より怖がらそうとするが、全然侵略活動をしないイカ娘に次第に渚の方が痺れを切らし、立場が逆転する。
清美とは年頃が近い(イカ娘の年齢は不明であるが、14歳前後と思われる)のもあるのか、とても仲良しの友人。

海の家「れもん」のメンバー

相沢栄子(あいざわ えいこ)

CV:藤村歩

相沢家の次女。16歳。
れもんの給仕担当。
性格は、サバサバとした男勝りで負けず嫌い、正義感が強くて困った人をほおって置けない面倒見の良さを持ち、不正や不埒を許さない。
イカ娘に対しても侵略者である事は認識しているが、恐れることも疎むことも無く、一緒に行動することが多い。
イカ娘が悪いことをすれば説教をするし、困っていれば手助けをしたり、何かとかまってあげるためイカ娘からは姉のように頼られている。
地上で分からない事が多いイカ娘に人間世界のルールや生き方を色々教えてあげている。
昔は女の子らしかったようであるが、現在はボーイッシュで、いつもTシャツにズボンという格好をしている。
ロリータファッションや乙女チックな物は苦手。
運動神経が良く、勉強は苦手。
趣味はゲームで、最新のゲームをやるというよりはレトロなゲームをやりこみ、大事にしている。

相沢千鶴(あいざわ ちづる)

CV:田中理恵

相沢家長女。年齢・体重・身長は不明。
れもんの調理担当。
基本的には大人しく温厚な性格で、怒る事は少ない。
しかし人に迷惑を掛けたりお店を壊したり千鶴の家族に害を与えたりすると怒り、普段閉じている目が開眼し、物凄い威圧を出す。
身体能力が異常に高く、イカ娘の触手を高速で避けたり手刀で切断したり、相手の殺意を感じ取ったりなど驚異的な戦闘能力を持つ。
普段の生活でも蚊を潰そうとして壁に穴を空けるなど怪力具合が見受けられるが、本人は自分をちょっと力みがちな普通の女の子だと思っている。
そのためか周りから人外扱いされると顔を歪めたり、気恥ずかしそうにする。
腹黒い面もあり、最初から結末を見据えていながら黙っていたり、イカ娘を翻弄し楽しんでいることもある。
その戦闘能力の高さや圧力でトラブルを解決したり、収拾のつかない物語のまとめ役を勤めることが多い。
好物はシュークリームや肉で、かなりの量を食べるためか、体重を気にしている。
戦闘能力や恐ろしさばかりが印象に残るが、普段の千鶴は女性的でおっとりとした癒しキャラ。
趣味は珈琲缶のコレクション。
調理担当というのもあってか、家でも家事を生きがいにしている。
虫が嫌いで必要以上の力で攻撃してしまう。

斉藤渚(さいとう なぎさ)

CV:榎あづさ

れもんのアルバイト店員。配給担当。
元々は趣味でサーフィンをしていて、仕事のついでにサーフィンが出来るためれもんでアルバイトを始めた。
しかしイカ娘が人間ではなく、しかも人類を侵略しようとしていると知り、イカ娘の侵略を阻止するためにれもんで働いている。
イカ娘を侵略者として真っ当に怖がる唯一の人間であるが、いつになっても侵略活動を始めないイカ娘に痺れを切らして叱咤したり、侵略のアドバイスをしてしまう。
渚はイカ娘を恐れ一緒にいるのを嫌がるが、イカ娘にとっては自分を怖がってくれるためとても気に入られていて、天使のように思われている。
性格は温厚で真面目で常識的、そのため個性的な人間の集まる本作では周りに翻弄されがち。
見た目がボーイッシュであるため男装をしたこともあった。
サーフィンの最中に溺れて悟郎に助けられ、吾郎に感謝と憧れの気持ちを抱いている。
イカ娘の事は「イカの人」と呼んでいる。

イカ娘の友人

相沢たける(あいざわ たける)

CV:大谷美貴

相沢家長男(第三子)、小学三年生。
イカ娘からしたら不本意であるがイカ娘の事を全く怖がらず、遊び相手として姉弟のように仲良くしている。
人間の生活が分からないイカ娘に色々な事を教えてあげたり、たけるの友達の少年達と諍いになると間に入ったり、子供であるが空気が読めてコミュニケーション能力が高い。
性格は温厚で優しく真面目、且つ好奇心旺盛。
まだ子供であるためとても純粋。
真面目であるため勉強や運動など自らの意思で積極的に取り組み、英語をシンディから習ったり、泳げない事をコンプレックスに思っていたが悟郎と特訓して克服した。
姉二人と同じく身体能力は高めで、サッカーが得意。

majin372
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@majin372

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